第８３話 その幹部、畏怖。 ページ36
Broooockと並んで走って、医務室に向かう。兵士に医務室の外側を徹底的に索敵するよう指示して、合流したきんときが扉を蹴破った。
「Aさん！」
「陛下！この先です、私のカゲが捕らえております！体半分は飲み込んであるので、お早く！！」
未だ抵抗しているのか、飛んでくる銃弾を彼女は的確に影で縫い留めている。俺達に届くことはなく、音も聞こえない。四方八方に伸びた歪な影が、今は途轍もなく怖い。
「！おい、兵士が捕らえたって報告が来た！銃も奪ったし両手も拘束した！もう影を外せ！！」
「！！」
喉がヒュッて鳴った。止めようとして手を伸ばしたきんときが、体の半分近くを影に拘束されて固まったんだから。
「っあ、も、申し訳ございません！！」
臨戦態勢だったAさんの影が、元の形に戻っていく。空中に留まっていた銃弾もガラスも纏めて床に落ちた。影の拘束が解けたきんときは、その場所に固まったまま。
「これ二回も体験するとは思わないじゃん！！びっくりしたじゃんか〜！！」
「申し訳ございません！カゲが、制御しきれていなくて」
「いや、さすがに今のは俺が悪い。おいBroooock聞こえないからってツボって笑うな！」
あたふたしてるAさんと、珍しくピリピリしてないきんとき。無音でゲラってるBroooockと、一部始終を見ていた俺。あ、忘れてた。
「ねぇ、きりやんは？！」
「俺の執務室。どういう理屈で来たのかは分からない」
「無意識のうちに、医務室からの最短距離で安全な場所としてカゲが覚えていたようです。おそらく、きんとき様の執務室の机の陰に繋がったかと」
「切り替え早」
殺気とは違う得体のしれない恐怖の気配はすっかり消えて、いつものAさんに戻った。きりやんにも連絡して、医務室はしばらく閉鎖。その間は応接室を医務室として使うことになった。
「ね、さっきAさんがきんときにやってた拘束って、どういう理屈？」
「あれは……私のカゲが、見張っているとしか」
えぇ……なにその抽象的な説明。
第８４話 そのメイド、説得される。→←第８２話 その幹部、とばされる。
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紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます！夢主ネロちゃんが刺さってくださって嬉しいです！もうすぐ続編に進みますが、完結までお付き合いくださいませ〜〜！ (11月30日 14時) (
レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めためたに好き過ぎました…!!面白過ぎて、一気読みしてしまうくらいに好きです！夢主ちゃんがどストライク過ぎた…更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月29日 22時) (レス) @page44 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢さん» ええええっ？！この場をお借りして､読んで頂いてありがとうございます…！これからも更新お待ちしてます…！ (9月28日 23時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - Rayさん» コメントありがとうございます！ひょぇ、まさかの拝読してる作品の作者様がコメントくださるとは……!!!!有能だけどマイペースなネロちゃんをよろしくお願いします！ (9月28日 21時) (レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 有能メイドが好きなので何度も読み返してます。更新頑張って下さい…！ (9月28日 1時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
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