第７９話 その幹部、言い聞かせる。 ページ32
「降ろして……降ろしてェ……」
「陛下、如何なさいましたか」
呼吸が心配になるくらいツボってしまってるしゃけと、抵抗が無駄で顔を覆ってしまったNakamu。そして平然として顔を寄せてる変人。一言で言うとカオスだった。
「え、なにこの状況」
「あ、スマイル。[何かあった？]」
「環境整備の企画申請」
ぬるりと入って来たスマイルが困惑している。まぁここだけ見たらそうだろな。変人にそろそろ降ろしてやれと命じると、可哀想なくらいにNakamuが半泣きで俺の後ろに逃げてきた。言い出しっぺだけど、良い経験にはなっただろ。
「なぁ、Nakamuなにしてたの」
[メイドの魔法体験したかったんだって。]
「あれも魔法なのか？影のどういう理屈で？」
スマイルは幹部の中でしゃけと同じくらい一緒に居るのに、一部しか知らないらしい。自ら見せるタイプでもなさそうなメイドは、言われない限り主人の前でもやらないのか。
「スマイル様。ご機嫌麗しく」
「ん。こいつらの会話も頼んで良いか」
「かしこまりました」
話では聞いていた影を文字のように形作る方法。筆記体のように繋がった文字が浮かんでいる。
「スマイル〜！なにその魔法〜！！」
「影文字って呼んでる。このメイドが考えてくれた」
「Aさんの魔法って便利だね」
「ん？どうした」
Nakamuの言葉が影文字になることは無かった。自分の名前とか自分を誉める言葉を自分で作るのは恥ずかしいとか？
「スマイルってこのメイドの名前知らない感じ？」
「レティの娘ってしか覚えてない。呼ぶことも無いし」
「ふ〜ん？」
途端にニヤニヤし始めたNakamu。とっくにゲラの収まったしゃけに、そろそろ戻りますかと尋ねている変人メイド。俺の視線に気付いたスマイルが眉を寄せる。
「なんだよ」
「スマイルがスマイルでよかったよ」
「？なぁ、今きんときはなんて？」
「スマイル様がスマイル様でよかった、と」
この距離が正しいんだ。正しいんだと言い聞かせる。Nakamuのオヒメサマ抱っこは何かあったら脅しに使おうかな。
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紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます！夢主ネロちゃんが刺さってくださって嬉しいです！もうすぐ続編に進みますが、完結までお付き合いくださいませ〜〜！ (11月30日 14時) (
レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めためたに好き過ぎました…!!面白過ぎて、一気読みしてしまうくらいに好きです！夢主ちゃんがどストライク過ぎた…更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月29日 22時) (レス) @page44 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢さん» ええええっ？！この場をお借りして､読んで頂いてありがとうございます…！これからも更新お待ちしてます…！ (9月28日 23時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - Rayさん» コメントありがとうございます！ひょぇ、まさかの拝読してる作品の作者様がコメントくださるとは……!!!!有能だけどマイペースなネロちゃんをよろしくお願いします！ (9月28日 21時) (レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 有能メイドが好きなので何度も読み返してます。更新頑張って下さい…！ (9月28日 1時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
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