第７８話 その幹部、傍観。 ページ31
思い切り声をあげてしまった。ソファから落ちる事は無かったけども、最近の中で一番大きな叫び声だった。
「イェーイ！ドッキリ大成功〜！！」
「陛下、シャークん様ときんとき様が絶句なさっておられますが」
シャークんの座っていたソファの後ろから、音もなく現れたNakamuに、俺とシャークんは揃って悲鳴を上げた。逆光というのも相俟ってさらにホラーだった。
「Aさん、Nakamuの無茶ぶりに付き合わされた感じ？」
「むちゃぶり、とは……」
「我が儘とか、そういう事。Nakamu、他に何言ったの」
「え、もう終わり！？まだ俺Aさんの魔法体験したいの！！」
駄々っ子になってしまった我が国王に頭痛がする。ただのメイド一人を面白いからって手元に置いて魔法で遊ぶなんて、他の使用人は良い顔をしないだろう。
「ねぇAさんAさん！次！次やりたい！えっとBroooockを運んだ時にやったやつ！」
「それは、シャークん様をベッドから立ち上がって貰うために使った方法と近しいものでございますね。カゲを身体に纏わせるのですが」
口頭説明が難しいと言い淀んでる変人メイド。自分でも把握できてない魔法の部分、だっけか。
「影を纏わせる？見たい！」
「今日はそれまでね。Nakamu、ただでさえコイツは目立つんだから、これ以上関わるな」
「きんとき様も、こうおっしゃってますので。陛下、よろしいでしょうか」
わかってんじゃん。こういう時は仕事人間って良いよね。さっさと済ませてと念を押すと、Nakamuがまたブーイングをする。しゃけに至ってはずっとケラケラ笑ってた。
「それでは陛下、申し訳ありませんが、ソファかベッドに横になっていただいてもよろしいでしょうか」
「え？アッハイ」
……ん？
「今から魔法を使いますので、動かないでくださいませ」
ソファに横になったNakamuは、メイドにオヒメサマ抱っこで持ち上げられた。男女の差を全く感じられないくらい、軽々と持ちあがった。幹部の中で小柄な方とは言え、それでも驚かされる。
「お、わあぁぁぁ！？」
「今は陛下の影と私の影をくっつけて、私の影として扱っております」
ゲラと化したシャークん。顔を真っ赤にして無駄な抵抗をするNakamu、平然としてる変人……
これは、ちょっと良いかもしれない。
第７９話 その幹部、言い聞かせる。→←第７７話 その幹部、体験する。
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紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます！夢主ネロちゃんが刺さってくださって嬉しいです！もうすぐ続編に進みますが、完結までお付き合いくださいませ〜〜！ (11月30日 14時) (
レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めためたに好き過ぎました…!!面白過ぎて、一気読みしてしまうくらいに好きです！夢主ちゃんがどストライク過ぎた…更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月29日 22時) (レス) @page44 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢さん» ええええっ？！この場をお借りして､読んで頂いてありがとうございます…！これからも更新お待ちしてます…！ (9月28日 23時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - Rayさん» コメントありがとうございます！ひょぇ、まさかの拝読してる作品の作者様がコメントくださるとは……!!!!有能だけどマイペースなネロちゃんをよろしくお願いします！ (9月28日 21時) (レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 有能メイドが好きなので何度も読み返してます。更新頑張って下さい…！ (9月28日 1時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
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