第７６話 そのメイド、もうひと踏ん張り。 ページ29
カロンさまが休憩から戻られたので、今日一番の仕事であるシャークん様の自室に向かう。途中水の入ったバケツと雑巾を持って、時間も惜しいので陰の中を通って行った。邪魔されると厄介だから。
「さて、カゲ、戸締りよろしくね」
音もなく延びた影は扉の半分までを覆う。よし、これで誰にも邪魔されない。手袋を外してエプロンのポケットに入れる。袖を折って、準備完了。窓を開けて上から水拭きしていく。
使用人の自室よりも広い分、時間もかかる。家具が無いからまだスムーズに進むけど。
「ふぅ。これで水拭きは終わりね。カゲ、そろそろ家具が届くかしら」
手を洗って手袋を付け直す。お城の入口まで降りて、職人と家具の到着を待つ。
「居た！もう終わったの」
「陛下。如何なさいましたか」
「家具を運ぶんでしょ？きみの魔法で！是非！見せて欲しいな！！」
カゲ、そんな茶化すような事言わないの。陛下は純粋に知りたいだけだと思うわ。
「本日はご足労いただき、ありがとうございます」
「王様！？」
「やぁ、今回は急な依頼だったにも関わらず、応えてくれてありがとう。軍事司令官も喜ぶと思うよ。これ、今回の代金と追加報酬。またよろしく」
「もったいないお言葉でございます！」
三台分の荷車には、注文していた家具が乗っている。これが一日でできたなんて……表面がつやつやで。何か塗ってあるのかしら。
「メイドさん、何か珍しいものでも？」
「失礼いたしました。とてもきれい、でしたので」
「そう言われると、頑張った甲斐があります！」
色は解らないけど、切っただけの木材の色では無い事は解る。だから綺麗に見えただけなのに、職人の方々は満足そうに笑っていた。
「さて！メイドさん、運ぶのを頼むよ」
「畏まりました。皆様、荷車から離れていただけますか」
カゲ、まずはクローゼットから。同じ場所に置いてちょうだい。全部終わったら、食堂で美味しいものを貰いますからね。
第７７話 その幹部、体験する。→←第７５話 そのメイド、頑な。
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紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます！夢主ネロちゃんが刺さってくださって嬉しいです！もうすぐ続編に進みますが、完結までお付き合いくださいませ〜〜！ (11月30日 14時) (
レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めためたに好き過ぎました…!!面白過ぎて、一気読みしてしまうくらいに好きです！夢主ちゃんがどストライク過ぎた…更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月29日 22時) (レス) @page44 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢さん» ええええっ？！この場をお借りして､読んで頂いてありがとうございます…！これからも更新お待ちしてます…！ (9月28日 23時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - Rayさん» コメントありがとうございます！ひょぇ、まさかの拝読してる作品の作者様がコメントくださるとは……!!!!有能だけどマイペースなネロちゃんをよろしくお願いします！ (9月28日 21時) (レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 有能メイドが好きなので何度も読み返してます。更新頑張って下さい…！ (9月28日 1時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
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