第７２話 その幹部、好奇心。 ページ25
しゃけと久し振りに顔を合わせた。触覚と嗅覚の失った大きさなんてたかが知れていて、気不味いままに会いに行くことを避けていた。だから、Aさんからお願いされて、食い気味に許可を出した。このタイミングを逃しちゃダメだって。
「ね、ね、色々聞きたいんだけどさ」
「ん？」
俺の事、どう思ってる？六人中五人が五感の一つを失って、その中で比較的マシなのを俺が失って、へらへらしてて。
「馬鹿。なんで恨むんだよ」
「だってさ！しゃけは軍司令官で動きまわってこそだったじゃん！なのに」
陸人魚だなんて囁かれている。いくら海中で強い鮫でも陸に上がったら意味が無い。人魚ではないけど、脚が動かせないしゃけを皮肉っているのがよく分かる。だから腹が立つ。
「逆に聞くけど、Nakamuは恨まれてたかったの」
「それは、」
「恨まれてた方がよかった？お前のせいじゃないのに？」
「でも」
「恨んで呪いが消えるワケじゃねぇんだ。諦めろ」
恨んでいて欲しかったなんて、言える訳がなかった。これ以上、同じ質問はできそうにない。
「じゃ、じゃあさ！」
「まだあんのかよ」
「Aさんの魔法、どうだった！？」
「Aさんの魔法？あれ、見た事なかった？」
「見た事はあるんだけど、体験した事は無いんだよね。陰の中を通るってどんな感じ！？」
きんときは詳しく聞いたらしいけど、俺はそれを聞いただけ。あとスマイル絡みの使用人処分の時に見たくらい。そもそも専属メイドのロルがいるから頻繁に呼ぶ理由がない。
「感覚的には夜？なんだけど、歩いても音は無いし方向感覚も無い。今回はNakamuの部屋の明かりが上から見えてた感じ。距離感も短かったから、壁も床も関係ない」
「へぇぇ！俺も入れて欲しいな！ほかにない？」
「あとは補強っていうか、操って貰うっていうか……んーAさんと影を重ねて、Aさんの意思で動かしてる感じかな」
陰影操作の魔法は希少価値が高いのも頷ける。だって想像だけじゃ足りないんだから！
第７３話 その幹部、固まる。→←第７１話 そのメイド、休戦。
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紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます！夢主ネロちゃんが刺さってくださって嬉しいです！もうすぐ続編に進みますが、完結までお付き合いくださいませ〜〜！ (11月30日 14時) (
レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めためたに好き過ぎました…!!面白過ぎて、一気読みしてしまうくらいに好きです！夢主ちゃんがどストライク過ぎた…更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月29日 22時) (レス) @page44 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢さん» ええええっ？！この場をお借りして､読んで頂いてありがとうございます…！これからも更新お待ちしてます…！ (9月28日 23時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - Rayさん» コメントありがとうございます！ひょぇ、まさかの拝読してる作品の作者様がコメントくださるとは……!!!!有能だけどマイペースなネロちゃんをよろしくお願いします！ (9月28日 21時) (レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 有能メイドが好きなので何度も読み返してます。更新頑張って下さい…！ (9月28日 1時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
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