第６７話 その幹部、納得する。 ページ20
「それでは、陛下のお部屋までお運びいたしますね」
「あのさ、計画書見たけど、どうやって運ぶんだ？」
「私の魔法で、陰の中を通って行きます」
言ってる意味がわからない。陰の中を通って？陰踏み鬼みたいに明るい所に出ちゃいけないって事？全然想像できないから、そんな幼稚な質問をしてしまう。
「Aさんの魔法って、影を操るんでしょ？どういうこと？」
「ご主人様は、私が兵士と戦った際、影の中に三日ほど入れていたという話を覚えていらっしゃいますか」
「あー、言ってたね。ん？確か迷いの森と繋がったのどうのって……」
「はい。私が今までに行った事のある場所であれば、陰の中を通って、その場所まで行くことが可能です。きんとき様曰く、“ぱずるのぴーす”のように組み合わさっているのではないかと」
妙に“パズルのピース”の発音が怪しかったけど、理屈は解った気がする。でもベッドから降りるのを躊躇ってる俺が、どうやってAさんの影に入るんだ？
「ご主人様の影と私の影を重ねて、強引で申し訳ないのですが、操る形で起立していただき、影を踏んでいただきます」
「あ、あぁ……なるほど？」
「申し訳ございません。私が触れていない相手ですと、無作為な場所にとばしてしまいますので」
「え、あ、そう、なんだ」
「ご主人様も、迷惑とは認識しておりますが、どうかご辛抱願います」
迷惑なんて思ってない。Aさんが俺の我が儘に対して一日でも早く応えようと計画して、Nakamuに無理なお願いして、きんときに恨まれる勢いで動いてるのを知ってる。部屋の思いきった清掃も、Aさんなら大丈夫だと勝手に期待してるから。今までのメイドみたいな疚しさも畏怖も惰性も無い、真面目な人だから。レティの娘だからってはもう言いたくない。
「それではご主人様、準備はよろしいでしょうか」
「へ、あ、うん、うん。大丈夫。Aさんの事信頼してるし、ちょっとワクワクしてる」
「陰の中を少し移動しますので、絶対に、私の傍を離れないでくださいね」
それでは始めます、と淡々と言ってるけど、それかなり照れるセリフじゃね？？
第６８話 その幹部、歩く。→←第６６話 そのメイド、説明する。
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紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます！夢主ネロちゃんが刺さってくださって嬉しいです！もうすぐ続編に進みますが、完結までお付き合いくださいませ〜〜！ (11月30日 14時) (
レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めためたに好き過ぎました…!!面白過ぎて、一気読みしてしまうくらいに好きです！夢主ちゃんがどストライク過ぎた…更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月29日 22時) (レス) @page44 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢さん» ええええっ？！この場をお借りして､読んで頂いてありがとうございます…！これからも更新お待ちしてます…！ (9月28日 23時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - Rayさん» コメントありがとうございます！ひょぇ、まさかの拝読してる作品の作者様がコメントくださるとは……!!!!有能だけどマイペースなネロちゃんをよろしくお願いします！ (9月28日 21時) (レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 有能メイドが好きなので何度も読み返してます。更新頑張って下さい…！ (9月28日 1時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
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