第５９話 その幹部、口伝する。 ページ12
メイドが退室して、深く息を吐く。無意識に戦闘態勢だったらしい。基本的に使い魔は呼び出しが絶対だし、勝手になんてありえない。なのにあの変人は、どういう契約の仕方で？
「これもNakamuに相談かな〜」
「呼んだ？」
「ノックしろ」
「ごめんて。さっき誰かと居た？」
「変人」
「ふ〜ん」
相変わらず俺等の会話はこれだけで終わる。変人と呼んで通じるんだよな。自分は黒メイドって呼んでるくせに。
「あの変人の魔法、知ってる？」
「影を操れるんでしょ？」
「それだけじゃなかった」
さっき聞いていた話を、ざっくりとNakamuに話す。さすがに知らない部分が多かったみたいで、驚いた声ばかり出ていた。
「俺も見てみたいな〜！使い魔？もいるのは初耳」
「あいつ、新人メイドで三体も契約してるんだぞ……」
頭が痛い。他の奴等が聞いたら、ますます専属にと言いかねない。意地張って専属にしないようにしている身としては、面倒事になる前に排除したい。切実に。
「しゃけ、スマイル、そんでBroooockが、遅かれ早かれ言い出すよ。何ならもう使い魔は知ってそうだし」
「あ゛〜〜〜〜」
「もうさ、相互監視って意味で幹部の専属にしちゃえば？メイド長補佐だし、ロルとカロンも休憩時間の代理に頼むくらいだ。きんとき、合理性を考えてよ」
「Nakamuもそっち側か」
「違うよ、合理性で見てるだけ。それに何かあれば、消すんでしょ」
無言で肯定した。どんな特別な役職であっても、邪魔だったら消す。今までがそうだった。これからもそうに決まってる。
「喉にかけただけじゃ、脅しにならなかったのか……」
「ちなみにどっちかけたの？」
「……両方」
あからさまに顔が歪む。最初は声帯だった。でもそれだけじゃ弱いと思って、呼吸の方もかけたのに。あいつは平気な顔で、恐れている気配は微塵もない。
「魔具も加護も無いらしいから、何なんだろうね」
「履歴書、もう一回目ぇ通しておくかぁ……」
第６０話 その幹部、任命する。→←第５８話 その幹部、留められる。
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紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます！夢主ネロちゃんが刺さってくださって嬉しいです！もうすぐ続編に進みますが、完結までお付き合いくださいませ〜〜！ (11月30日 14時) (
レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めためたに好き過ぎました…!!面白過ぎて、一気読みしてしまうくらいに好きです！夢主ちゃんがどストライク過ぎた…更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月29日 22時) (レス) @page44 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢さん» ええええっ？！この場をお借りして､読んで頂いてありがとうございます…！これからも更新お待ちしてます…！ (9月28日 23時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - Rayさん» コメントありがとうございます！ひょぇ、まさかの拝読してる作品の作者様がコメントくださるとは……!!!!有能だけどマイペースなネロちゃんをよろしくお願いします！ (9月28日 21時) (レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 有能メイドが好きなので何度も読み返してます。更新頑張って下さい…！ (9月28日 1時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
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