第４９話 そのメイド、触れられる。 ページ2
カロンさまに呼ばれ、医務室に向かう。カロンさまは今からお昼だからその間きりやん様の事をお願いするという、代理の仕事だった。
「医療に関する事は専門知識と許可証、免許に資格とか色々必要だから、あんまり信用できない人には任せらんないからね〜」
「Aさんは読み書きができるし、レティさまの娘で推薦だもの。信頼するに値するわ」
それじゃあ休憩行ってくるわね、と手を振って退室するカロンさまに頭を下げる。後ろからきりやん様の声も聞こえた。
「と言っても、今はお昼だし、基本的に午後の活動時間になるまでは滅多に人来ないからな〜」
椅子に腰かけ、脚を揺らしているきりやん様。身体はこちらに向いてないけども、それは口にしなかった。
「そうだ、Aさん、今からちょっといいかな？」
「何でございましょう」
「ちょっと、話相手になって欲しくて。俺、目が見えなくなってから、視界からの情報が皆無なんだよね。ぼんやり光が分かるくらい」
「視界からの情報は八割と言いますもんね」
「でね、もし、差し支え無ければ、Aさんに触ってみたいんだ。ごめんね、なんか変態みたいな事言って」
顔の前で両手を振りながら、少しだけ上擦った声に変わる。
「いえ。触覚の情報も大事ですよね。私で良ければ」
「ありがとう。目が見えないから、ちょっと触りすぎちゃうかも。変な所触ったらごめんね」
「触られないよう、誘導いたしますので」
恐る恐るに伸びて来た手を受け入れる。少し頭を動かして、頬に当たるように。
「これは、包帯？怪我してるの？」
「顔に巻いております」
「えっ、そんなに酷いの？」
「そうでも無いですよ」
大きな両手が、ゆっくりと動く。影の動きを見て、今どこに触れられているかを観察する。
「髪は三つ編みなんだね。耳は隠してるのか」
「あ、ホワイトブリムじゃないんだ。珍しいね」
「あ、今、目閉じた？当たりそうだった？」
「リボンが無い……本当に無所属なんだ」
「手も触れて良い？あ、手袋してるんだね」
マム以外に触れられる事が無いから、不思議な感じ。きりやん様から触れたから、きんとき様の魔法は発動しなかった。
第５０話 そのメイド、弁明する。→←第４８話 そのメイド、新仕事。
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紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます！夢主ネロちゃんが刺さってくださって嬉しいです！もうすぐ続編に進みますが、完結までお付き合いくださいませ〜〜！ (11月30日 14時) (
レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めためたに好き過ぎました…!!面白過ぎて、一気読みしてしまうくらいに好きです！夢主ちゃんがどストライク過ぎた…更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月29日 22時) (レス) @page44 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢さん» ええええっ？！この場をお借りして､読んで頂いてありがとうございます…！これからも更新お待ちしてます…！ (9月28日 23時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - Rayさん» コメントありがとうございます！ひょぇ、まさかの拝読してる作品の作者様がコメントくださるとは……!!!!有能だけどマイペースなネロちゃんをよろしくお願いします！ (9月28日 21時) (レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 有能メイドが好きなので何度も読み返してます。更新頑張って下さい…！ (9月28日 1時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
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