How about you? ＿2nd

デコピン ページ1

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翔平side






結局。

落ち着くまで背中を叩いてくれた樹。
こいつの真意にも気づけないまま、結構な時間泣き続けた。
そして俺は自分の涙の真意さえ、掴めていない。


もうどうしようもなく、にげたくなった。


樹がその言葉を聞いたらどんな反応をするだろう。

意思の弱い俺に呆れてしまうだろうか。
ここまで付き合わせたくせにって、苛立つだろうか。
…いっそ俺を、嫌いになってくれるだろうか。



すこぶる自分に自信がなくなって、止まってくれない涙を口実にこのままそばにいてほしいなんて、どこまでも身勝手でわがまま過ぎる。

そんな自分の気持ちにさえ気づきたくなくて、そっと一歩後ろに下がって樹の腕を解く。


『…もう、いいわ。』

樹「え？」

『結局本番で失敗すんなら、どんだけ練習しても一緒だよ。』

樹「…」

『だから今日はもう帰ろう。明日、皆に言うわ。…ありがとな。』


樹の表情は見ないようにそう微笑んで、俺はその場から、この状況から逃げることを選んだんだ。









…なのに、


『っ、…なに？』


片腕を掴まれて、


樹「ばか。」

『っ、いっったあ？？！！！』


めっちゃ痛いデコピンをくらった。









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ばかばっかり→

作者の呟き

リンクちゃんと貼れてなかったごめね

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