なにも ページ19
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翔平side
『っ、もっかい、』
岩「翔平止めてもするでしょ、」
『分かってるじゃないですか、笑』
田「はい深呼吸ー、最後足の着く位置意識してね、もうちょっとだから。」
『…よし、』
飛び始めて数時間、もうそろそろ日も落ちてくる頃だろうか。
息を整えて、頭の中で田口くんに言われたポイントを全部確認して一息、地面を蹴った。
その一瞬は、本当に何も聞こえず、周りが無に包まれるような感覚で。
『…っ、！』
岩「…え、」
『…とべ、た…？』
気がつけば、田口くんに指定された着地位置からは少し離れているけど、確かにそこに立っていた。
『っ跳べたあぁぁ！！！』
岩「うわぁぁぁ！」
翔吾さんが俺とおんなじぐらい喜びながら走ってきて、ガバッと抱きつかれる。
『っ跳べた、跳べた！翔吾さん！俺跳べましたよ、！』
岩「見てたで、よお頑張ったな！」
頭をぐっしゃぐしゃに撫で回される。
本当に、心の底から嬉しい。
こんなに喜んだのいつぶりだろってぐらい、翔吾さんと飛び跳ねた。
ふと田口くんをみると、つい数分前のスパルタ先生ではなく、少し微笑んで優しい表情をしてた。
田「翔平、他のもやってみな。」
『？わかった、』
今度は、さっきのに捻りを入れる技。
先程と同じように深呼吸して全部確認して息を吐くと、体が宙に浮く。
『…え、』
岩「っ翔平すごい！」
さっきまで全く出来なかった技が、タガが外れたように跳べるようになった。
痛いくらいのハイタッチを翔吾さんとして、田口くんに駆け寄る。
『っマジありがとう、！』
田「俺はなんもしてないよ、笑」
『いやいや、めちゃくちゃアドバイスしてくれたし、ほんと翔吾さんも、まじでありがとうございました、！』
頭を下げると、困ったように笑う2人。
田「最終的に跳べたのは翔平の力だからね。」
『っ、うん…！』
岩「初心を忘れずにってやつかぁ、」
田「そうそれ、めちゃくちゃしんどかったのも、めちゃくちゃ嬉しかったのも、全部忘れちゃダメだからね？」
『ありがとう、』
何よりも、数時間跳び続けた俺を見捨てずにアドバイスをくれ続けたこと、ただそこにいてくれたことが本当に感謝しかなくて、思わず抱きつく。
2人は笑って俺の頭を撫でてくれた。
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作者の呟き
2ndへ続く…
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苺くぅ - はい！気長に続きをおまちしております。 (2020年10月5日 20時) (
レス) id: 079e87463c (このIDを非表示/違反報告)
白湯(プロフ) - 苺くぅさん» ありがとうございます。とても嬉しいですし励みになります。これからもお読み頂けるととても嬉しいです。どうぞご贔屓に。 (2020年9月30日 23時) (レス) id: d5016db2f4 (このIDを非表示/違反報告)
苺くぅ - 面白ろ過ぎます！！ (2020年9月30日 18時) (レス) id: 079e87463c (このIDを非表示/違反報告)
白湯(プロフ) - 佐藤 友菜さん» やはりやましょーさんを重要な役に置いてしまう作者です。オンラインライブかっこよすぎたので更新頑張ります (2020年9月21日 6時) (レス) id: d5016db2f4 (このIDを非表示/違反報告)
りー - はい、読み続けます。もうーハマってしまいました(笑) (2020年9月21日 1時) (レス) id: 30b38fa8ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白湯 | 作成日時：2020年6月14日 7時
