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スマイル・ウィズ_2 ページ9

そんなあいつと所属タレントである俺との間に、そうそう接点なんてあるはずも無かったけれど、何故か俺は事務所の中で、あいつが困っているタイミングで遭遇することが多かった。例えば重い資料を運んでいたりだとか、探し物をしていたりだとか。そういう場面を見てしまえば、まあ、手伝おうかとなるのは当然の成り行きで。そんな偶然が二度も三度も続けば、少しずつ会話みてえなものを交わすようにもなっていった。

「仕方ねえやつ」
「す、すみません…」

ありがとうございます、と困ったような顔をして笑う葛城を、その頃はまだただのドジで臆病な奴だとしか思っていなかったけれど、そんな印象から段々と興味を惹かれていったのは、いつからだっただろうか。

いつもお世話になっているからと、こっそり廊下の奥で押し付けられた袋の中身は焼き菓子だった。

「金城さん、甘いの苦手ってお聞きしたので、なるたけ甘くないように……と」
「…美味い」

丁度小腹が空いていたからその場で一口食って、何気なくそう呟けば、「へ」と拍子抜けたような声があいつから漏れたのだ。

「……っ」

いつも困ったような顔をして笑う奴だと思っていた。だけどその時に浮かんでいた表情は、少し照れくさそうで、やけに嬉しそうで、きゅ、と眼鏡の奥の瞳が優しげに細められた笑顔だった。いつもと違う顔、それが何故だか俺にとってあまりに印象的で、それ以降いつの間にか視界の端に葛城の姿を捉えるようになっていったのだった。


ぺこりと一礼をして走り去っていった葛城の姿はもう見えない。はあ、ともう一度ため息を吐く。感じているこの気持ちはどう表現され得るものなのか、想像もつかなかった。説明のできねえ感情なんて、気持ち悪いだけのはずだが、しかし何故か今俺の中で渦巻くそれは、不思議とそんなに嫌じゃねえ。

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設定タグ:B-project , 夢小説 , 短編集   
作品ジャンル:アニメ
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keizi-yuki(プロフ) - まほしさん» 面白いです!!まほしさんにお聞きしたいことがあるのですがお聞きしてもよろしいですか?僕も今Bプロの小説を書いているのですがお互いの呼び方がわからないので教えてもらうことってできますか? (2018年6月2日 16時) (レス) id: d1d4e10695 (このIDを非表示/違反報告)
Alice@Shu.Ryuji(プロフ) - まほしさん» ご解答ありがとうございます〜。楽しみにしてます!! (2017年8月4日 21時) (携帯から) (レス) id: a0d3cca6c5 (このIDを非表示/違反報告)
まほし(プロフ) - Alice@Shu.Ryujiさん» リクエストは特に募集はしていませんが、書けたら書くし思いつかなければ書けない…という感じです。言っていただいたのにすみません(汗)ただ、次は和南くん夢アップする予定なので、書きあがったら読んでいただけたら嬉しいです^^ (2017年8月4日 12時) (レス) id: 98138b6672 (このIDを非表示/違反報告)
まほし(プロフ) - Alice@Shu.Ryujiさん» こんにちは。いつも読んでいただき、ありがとうございます!これからもマイペースに頑張りますので、また読んでやってくださいませ。 (2017年8月4日 12時) (レス) id: 98138b6672 (このIDを非表示/違反報告)
Alice@Shu.Ryuji(プロフ) - 個人的なお願いですが、竜ちゃんと和南お願いしたいです。リク受付なさってなければごめんなさぃ(/_・、) (2017年8月3日 23時) (携帯から) (レス) id: a0d3cca6c5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほし | 作成日時:2017年6月9日 21時

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