わたしの王子様_3 ページ34
「A」
ぺし、と頭に軽い衝撃をくわえられて、机に突っ伏しうたたねしてしまっていたわたしは目が覚めた。ぱちぱちぱち、三回瞬きする間は頭が真白で何も考えられなかったけど、
「おい、起きろっつってんだろ」
「痛っ」
べし、と今度こそちょっとした痛みを伴う衝撃、それでようやく完全に覚醒する。はっと顔を上げれば、そこには呆れたような、ちょっと怒っているような顔をした剛士がいた。
ぱちぱちぱち、とまた瞬きをしながら思考が飛んでいく。
「――おうじさま」
「ああ？」
ぽろりと口をついて零れ出した言葉に剛士はぎゅっと眉をしかめるけれど、その顔はさっきまで見ていた夢でわたしの手を取り優しくリードして踊っていたあの彼と、よく似ていて。
「……キャラ的に剛士より北門くんの方が似合ってるはずなのに」
「何だか知らねえけど喧嘩売ってんのかテメエ」
「……はっ」
ぴくりと口の端を引きつらせてずいっと顔を寄せてくる剛士に、ああこれは剛士だ夢とは違うんだとやっと気づき、「いや、あの、違くて」ぶんぶんと手を振り首を振り慌てて誤魔化そうとする。けど、いく分零してしまった言葉が悪かった。
「…北門が何だって？」
「いや、何でも」
「何でもねえことねえだろ、吐け」
負けず嫌いな剛士は苛立ったような表情でわたしの頬を掴み、ぐにぐにと引っ張ってくる。
「わ、いひゃい、ごーし！」
「打ち合わせ前に寝こけといて意味わかんねえこと言ってきて、それで何でもねえなんて通るわけねえだろ」
「わ、わかった、わかったから」
こくこくと頷くと剛士の指が離れていく。じんと熱を持ったそこをそっとさすって、込み上げる恥ずかしさを逃がすようにわたしははあと息を吐く。
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keizi-yuki(プロフ) - まほしさん» 面白いです！！まほしさんにお聞きしたいことがあるのですがお聞きしてもよろしいですか？僕も今Bプロの小説を書いているのですがお互いの呼び方がわからないので教えてもらうことってできますか？ (2018年6月2日 16時) (
レス) id: d1d4e10695 (このIDを非表示/違反報告)
Alice@Shu.Ryuji(プロフ) - まほしさん» ご解答ありがとうございます〜。楽しみにしてます!! (2017年8月4日 21時) (携帯から) (レス) id: a0d3cca6c5 (このIDを非表示/違反報告)
まほし(プロフ) - Alice@Shu.Ryujiさん» リクエストは特に募集はしていませんが、書けたら書くし思いつかなければ書けない…という感じです。言っていただいたのにすみません（汗）ただ、次は和南くん夢アップする予定なので、書きあがったら読んでいただけたら嬉しいです＾＾ (2017年8月4日 12時) (レス) id: 98138b6672 (このIDを非表示/違反報告)
まほし(プロフ) - Alice@Shu.Ryujiさん» こんにちは。いつも読んでいただき、ありがとうございます！これからもマイペースに頑張りますので、また読んでやってくださいませ。 (2017年8月4日 12時) (レス) id: 98138b6672 (このIDを非表示/違反報告)
Alice@Shu.Ryuji(プロフ) - 個人的なお願いですが、竜ちゃんと和南お願いしたいです。リク受付なさってなければごめんなさぃ(/_･､) (2017年8月3日 23時) (携帯から) (レス) id: a0d3cca6c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まほし | 作成日時：2017年6月9日 21時
