失くしたものは

ページ ページ4

(続き)
「首輪を付けて飼いならせるとでも思ったのか？ はは、頭の中に花畑でも広がっているのか？ 生憎、簡単に飼いならされるような気性はしていなくてね、――わん！！！！！！！！」

「違う、違う、貴様ではない、私の理想は貴様ではない！！ 私の理想が、私の夢が、貴様のような化け物である筈がない！！ く、来るな、来るな化け物おおおお！！！！！」

その他：
　子供舌。コーヒーはブラックで飲めそうな見た目をしているが砂糖とミルクをたくさん入れなければ飲めず、カレーは甘口しか食べられない、キャンディやキャラメルなどの甘いお菓子を好んで食べる、など、随分と甘党、というよりは子供っぽい味覚。性格に見合わず随分と可愛らしい一面を持っている彼ではあるが(※34歳)、当然そういったことを他人に知られるのは嫌い。よく加賀から餌付けされているが、加賀からのものはいいらしい。むしろ他人から貰うと加賀に受け取るのを止められる。よく幼児扱いされる。
　イヤイヤ期がある(※34歳)。飯を食べるのも何をするのも「嫌」の一点張りで言うことを聞かなくなる。大抵の場合は腹が減っているか眠いかのどちらかなので、無理矢理にでも食べさせたり毛布で包んで寝かせたりすれば治まる。が、年に２、３回ほどそれでも治まらない時がある。そういう時は何をしても無駄なので、大人しく加賀に引き渡すか相談するか、そのまま放っておくかしかない。
　また、いずれの場合も飴などを与えると少し落ち着く。加賀に怒られるが。

　反政府勢力、というだけで所属しているようなもの。あとは本が読めるという点だろうか(文字を見ると吐くが)。または才人に対する組織だったから、というのもあるかもしれない。動機は色々である。
　過去にてまあ色々あったので昇華隊には所属できず、かと言って泣き寝入りをするような人間でもなかったためここにいる。

　政府から支給される薬は未だに服用を続けている。依存からは脱却出来ておらず文字を見ると嘔吐するが、本人の知的好奇心が止まらないため吐くと分かっていても本を読もうとする。ちなみに彼の読書場所はトイレ。本は汚さないよう細心の注意を払っているのだが、何となく嫌である。
　もしかしなくても彼はアホ。

次ページ→←前ページ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す