AU学園はやっぱり平和です！ (ページ29)

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昔……(パス、メタ、シリアス、BL？) ページ29

もふわたちゃんとディスピアちゃんのデュエットを横目で見ながら溜め息をつく……
最近、みんな此処にいるはずなのに、会えていないような気がするんだ。
何故、ここまで苦しむの？
僕はあの時、自由に楽しく生きる事を自分の意思で決めたのに……
ボロボロになってた……
……楽しそうにみんなが歌うのを見ると……
飲んでいるオリジィが気になる……
「オリジィ……いや、折亜。」
オリジィは酔いが一気に覚めたのか、俺の顔をまじまじと見つめた……
「……僕はオリジィだから…………」
……知ってる。
オリアはもうオリジィになったんだもんね……
……知ってるよ…………
「ところで亜水与……！？……なんでアストなんて言っちゃったんだろ……」
ああ……それは“俺”の名前…………
覚えててくれたんだ……
前世の記憶なんて忘れても良いのに……
なんだか、暗い雰囲気になってきたから僕は、
「……歌おうよ！！」
僕はみんなのいない席にオリジィを誘導した(引っ張った)。
「うん。……え？」
オリジィ気付いた時にはもう遅し！！
既にマイクは彼の片手に！！
「……ヤンデ、ヤンデ、ハヤク、ヤンデ……」
キレイな声……
あの事を思い出すと何処か虚しくなる。
僕は空っぽに近いのだと、自覚させられる。
僕は残酷で最低な人間だ。
今も、人間では無いけど残酷で最低なんだ。
……と、いけない。
ネガティブ過ぎて自分の思考についてけない！
「歌、上手くなったね……」
僕はオリジィを抱き締めた。
こうしていると、自分の罪も恋も後悔も思い出せるんだ。
胸はとても苦しくなるけど、何処か温かくて安心もするんだ……
俺はオリジィの事も、折亜やオリジィと関わった全ての事も覚えてる。
だからこそ、僕は嫌になる……
楽しそうな自分が……
彼を未だに無責任に愛し続けている自分が……
知ってるんだ。
僕が無理矢理他を愛そうとしてるのくらい。
どれだけ、想っても……
僕は彼の“加害者”だから、嫌だ。
彼を更に愛で傷付けたくない……
「もっと歌お……」
「……うん……」
どれ程、歌っても気が晴れない。
その時だった……
「……アスティぃ……おじいちゃん退屈だよぉ……」
「ﾋ！？パラに酒飲ませたの誰だよ！？」
周りの様子からするにパラが自己責任で飲んだようだ。
全く手間の掛かる奴だよ……
自業自得なんだけど、ベリー君と合わせて飲んでたらこうなるよね……
全く、こいつレト様呼ばれたいのかなぁ……
あの人説教長いのに……
また、一緒に怒られたいなぁ……