52現目 ページ5
〜智side〜
写真越しの自分に貫かれたギラりと銀色に
鈍く光る果物ナイフから妙にリアルな狂気が
伝わってきて…
櫻井の赤いスマホを手にしたまま暫く俺は
その場から動けなかった。
こいつまさか…最近態度が可笑しいのって
これのせいか…？
さっき、スクロールした写真の中には
櫻井以外にも、相葉やニノ。と確か…
ニノと同期の…松本…だっけな。
と、俺の顔も写されていて。
櫻井は自分からは何も言ってこない。
もし、こいつがこのストーカーに脅されてて…
相葉や俺に話せないんだとしたら。
ここ数週間の櫻井の明らかに
可笑しい様子の辻褄が合う。
相葉達同期や後輩はともかく…
…俺や岡田まで護ろうとしてたのか、こいつ。
櫻井の癖に、生意気なんだよ。なんて
ひねくれた言葉が出かかったけど
胸の中が、妙にモヤモヤする。
何だかやるせない気持ちで、皮肉な位
整った寝顔を見やった
…その時
「……ん…」
(っ、！？)
櫻井が僅かに身じろいで
小さな声を出すもんだから
心臓がビビるくらい跳ねて、俺は慌てて
こいつのスマホの電源を切って元の場所に戻した。
「…飯作っか。」
こいつが起きねぇ内にと思って
そのまま俺は逃げるように部屋を後にした。
・
・
たまたま、キッチンにストックしてあった
玉子粥とさっき買っておいたスポドリを
盆に抱えて再び櫻井の居る寝室に戻る。
すると
ベッドの上に居る櫻井がうっすらと瞳を開けて
天井を見詰めて何やらボーッとしていて
「起きたのか」
サイドデスクにお盆を置き
死にかけの金魚状態の男に声を掛けると…
「…へ…？」
…なんともまぁ、気の抜けた返事が返ってきた。
こいつ…寝惚けてやがんな。
面倒くせぇな。とか思いつつも、カチャンと
音を立ててお盆をサイドデスクに置き
ベッドまで足を進める
ゆっくりと距離を縮める俺に対し櫻井は
幽霊でも見てんじゃねぇのって感じの
喜怒哀楽が全く読めない目で俺を
見上げてくるもんだから
「……っ、？」
こいつの細くて白い首の後ろに
そっと手を回し、顔を近づける。
不思議そうに見上げてくる
潤んだ瞳
…悪く思うなよ。
そしてそのまま______
「っ、ぴぎゃあっ！！！」
首の後ろに思いっきり手刀で
モンゴリアンチョップをくらわしてやった。
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& - 更新楽しみです (2019年1月4日 13時) (
レス) id: c4652a5ed4 (このIDを非表示/違反報告)
星羅*(プロフ) - ゆーさん» ゆーさん、コメントの確認が遅くなってしまい大変申し訳ありません！泣 楽しみにして頂けてとても嬉しいです！！近々更新するのでこれからも宜しくお願いします＾＾ (2018年12月26日 20時) (レス) id: 9c00a2b6a7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - いつも楽しみにしてます (2018年12月26日 17時) (レス) id: 625128a66e (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - いつも楽しみにしてます (2018年12月13日 20時) (レス) id: c4b137a778 (このIDを非表示/違反報告)
シュガ−(プロフ) - 返事有難う御座います！お直しも加筆もしっかり確認済みです！笑何回読んでも飽きないのが不思議です。。！！これからの展開も楽しみにしています！！ (2018年11月10日 21時) (レス) id: fe924138d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星羅
| 作成日時：2018年5月19日 19時
