【第2章】この世を色で染め上げて【リレー小説】

帰国【みさと】 ページ42

映画の撮影やCMの撮影やファッション雑誌の撮影、色んなところに引っ張りだこで、
絵師の仕事もあって、

忙しさが一段落ついて、日本に帰国しようと、空港にいた。

クロエお兄ちゃんと共に、
その時、
「イロ…ハ…？」
聞き慣れた声が聴こえて、ふいに抱き締めた。
そこに倒れ込んでいたのは、アキさんだった。。

赤い鳥がふわりと揺れた。
日本からここまで飛んできたのか。。。
凄すぎないだろうか。

このまま日本行きの空港に三人で乗り込んだ。
アキさんは隣に寝かせておく。

「イロハ、良く頑張ったね。」
そう言って、クロエお兄ちゃんに渡されたのは、
真っ赤な口紅だった。
「今の、イロハなら良く似合うと思うよ。」
「ありがとう」
そういって、微笑むと、クロエお兄ちゃんも微笑み返してくれた。

テレビをつければ、
「フランスを中心に活動をしていた、世界初の絵師であり、モデルのナシロ・イロハさんが日本に帰国するそうです。」
と、沢山のニュースで騒がれていた。
日本についたら人混み大変そうだなあと溜め息を飲み込む。

アキさんは隣でぐったりとしている。
とりあえず食事と飲み物は用意したので、いつ目覚めても平気だ。

早く会いたいな。
雨月さんに、

嫌われてるかも知れないのに、
あの瞳に私が映ったらと、思うと、
顔がほんのり熱くなる。

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