Epilogue ページ48
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あれから、半年。
「……すぅっ、」
大きく伸びをして、思い切り息を吸い込む。
俺は、意識不明の重体で運ばれてから約1年間の入院で、今日、無事に退院することが出来た。
「…ぉーい！げんたぁ！」
ぶんぶんとコチラに手を振っているかげ。
「あれ、かげ…！…ごめん。今日、仕事じゃなかった？」
「大丈夫、大丈夫、そんなん良いからさ、」
よし、行くぞ！なんて言いながら、さり気なく俺の持っていた大きな荷物を取っていった。
「…かげ、あのね、」
「ん？」
「…おれ、……お母さんに、逢ってみることにした、」
「……へ、」
驚いたような、戸惑ったような表情を浮かべたかげの顔が見えて。
「…ぉれ、もう後悔、したくないから、」
あの時、海斗に会いに行っていれば良かった。
なんて、今考えてももう遅い。
今会わないと決めたことで、もしも、このままお母さんと逢えなくなってしまったら。
俺は、絶対に後悔する。
「………そっか、」
うん、と、何かを決めたように小さく頷いたかげがコチラを向いた。
「元太が、そう決めたんだもんな。…俺は、何があってもお前の味方だから、」
「…ぅん、…ありがと、」
「…ぉう、！」
なんでも相談してこいよ〜？なんてわしゃわしゃと頭を撫でられたから、態とらしく嫌がって逃げて。
「「…ふふっ、」」
二人で同時に吹き出して、笑い出す。
「…ねぇ、かげ、」
「ん？」
「一緒に行きたいところが、あるんだ、」
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うらの(プロフ) - 初めまして。作品があまりに素敵で感動しました。随所に心がまっすぐなmtさん心がきれいなmcさんの気持ちが見れてとても心が暖かくなりました。素敵な作品をありがとうございました。 (9月22日 23時) (
レス) @page50 id: 188a7a4fbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗彩 | 作成日時：2022年1月21日 0時
