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「……それって、」
先生の話に驚いた。
…だって。
「…先生って、しず、さん、?…先生の大切な人って、…シメ、……シメカケリュウヤ、?」
先生の話は、シメから聞いた話と殆ど同じだったから。
「…っ、!……なんで、それ、」
先生も驚きを隠せていないようだけれど、俺だって本当にびっくりしてる。
「…あの、…信じて貰え無いかも知れないんですけど、」
ソラノムコウ。
とっても不思議で幸せだった、たった数時間のお話。
そこで出会ったシメ、…シメカケリュウヤ。
シメは今でも、ずっとしずさんが好きで。
ソラノムコウでしずさんを想い続けている。
俺が全て話せば、ポロポロと涙を流したしずさん。
「……そんな事、信じられない、…だけど、」
確かに。
お医者さんでもあるしずさんは、きっとロジック人間。
そんな彼は、少し戸惑っているようにも見えた。
「…俺も、…信じられなかった。…でも、本当に、……シメとソラノムコウで逢って、しずさんに伝えるって、約束した、」
「…そっか。…………しめ、元気そうだった、?」
「……っ、はい、」
“ソラノムコウ”にいるのだから、“元気”って言葉が合ってるのかは、分からないけれど。
大きく頷けば、良かった、と少しだけ笑ってくれた。
「…そういえば、最近、…空、見てなかったな、」
「…きっと、シメもしずさんのこと、ソラノムコウから、見てると思います、」
病室からしずさんと一緒に見上げた空は、綺麗な星が眩しいくらいキラキラと光っていた。
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うらの(プロフ) - 初めまして。作品があまりに素敵で感動しました。随所に心がまっすぐなmtさん心がきれいなmcさんの気持ちが見れてとても心が暖かくなりました。素敵な作品をありがとうございました。 (9月22日 23時) (レス) @page50 id: 188a7a4fbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紗彩 | 作成日時:2022年1月21日 0時