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黄side〜
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「…んぁ、…しず、」
どんなに遅く帰ってきても、リビングで待っててくれる、愛おしい人。
「ただいま、しめ。」
机に突っ伏していたしめが顔を上げてぽやぽやと俺を見つめているのが可愛くて、愛おしくて。
「…ねぇ、しず、今度のお休みに二人でどっか行こうよ、」
ベッドまでお姫様抱っこで連れて行くと、眠そうな顔でそんな事を言うしめ。
最近、忙しかったから、しめとの時間がとれてなくて。
「いいよ、どこか行きたいところあるの？」
「えぇっと、……しずと一緒ならどこでもいい、」
なんてニコニコと笑顔を見せてくれる、しめ。
ずっと、こんな幸せが続くと思っていたのに。
現実は、そんなに甘くなかった。
.
ガンの再発。治る見込みは無い。
医者という立場上、希望的観測では伝えられなくて。
「…別れよう、？」
それだけ言うと、パッと、俺から離れて行ったしめ。
「…しめっ、…！」
弱かった俺は、しめを追いかけることが出来なくって。
ダサいくらい必死に抱き締めて、いかないでって言えば良かった。
あの日離した手を、俺はずっと後悔していて。
そんなの、今更後悔したって遅いのに。
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うらの(プロフ) - 初めまして。作品があまりに素敵で感動しました。随所に心がまっすぐなmtさん心がきれいなmcさんの気持ちが見れてとても心が暖かくなりました。素敵な作品をありがとうございました。 (9月22日 23時) (
レス) @page50 id: 188a7a4fbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗彩 | 作成日時：2022年1月21日 0時
