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｢…ぉれは、っ、｣
お母さんとの毎日は、ただただ怖くて辛くて。
でも、それでも。
“お母さんに愛されたかったんだね”
海斗がそう言ってくれた時に、なんだか俺のモヤモヤしていた気持ちが腑に落ちたような感じがした。
｢……っ、…ひゅっ、｣
カタカタと恐怖で震える身体。
大丈夫だよ、と抱き締められてもそれが治まる事はなくて。
｢……ひっ、｣
｢…ごめんね、……そんな事、急に言われても困るよね、｣
ちょっと、薬入れるね〜？
そんな先生の声がしてしばらくすると、ガタガタと自分の意思ではどうしても止まらなくなってしまった身体から力が抜けていく。
「疲れちゃったね、…眠っていいよ？」
ふわっと優しく頭を撫でられて、俺は意識を手放した。
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「…ほら、げんた、！！こっちこっち！」
遅せぇよ！なんて、こっちを向いて笑う海斗とかげ。
「わわっ、ちょっと待ってよ…！」
何時ものように、門限ギリギリで施設に帰って、三人の部屋でハァハァと息を整える。
「………あーあ、…今日で最後か、」
今日の夜から、僕はママと一緒に暮らすことになる。
もう一生会えないって訳じゃ無いけれど、ここの施設と、ママが暮らしてる家が遠いので学校も違う。
海斗やかげと暫く会えなくなるのは確実だった。
「ぉい、げんた。…最後なんて言うなよ、」
“ママと幸せに暮らせよ？”
こっちの事は心配すんな、と笑ってくれた海斗。
「また、絶対に3人で遊ぼう？…ほら、約束な！」
かげはそう言うと、小指を差し出した。
海斗と目を合わせて、ふふ、と笑う。
3人で指を絡めて、指切りげんまん。
「…げんた、またな？…元気でいろよ？」
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うらの(プロフ) - 初めまして。作品があまりに素敵で感動しました。随所に心がまっすぐなmtさん心がきれいなmcさんの気持ちが見れてとても心が暖かくなりました。素敵な作品をありがとうございました。 (9月22日 23時) (
レス) @page50 id: 188a7a4fbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗彩 | 作成日時：2022年1月21日 0時
