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聞けば、海斗は昔から病気を持っていたらしい。
最近はずっと入院してたけれど、1週間前に病状が悪化してそのまま帰らぬ人に。
もっと早く俺が、ここに来てたら、海斗に会えたかもしれないのに。
今日まで、俺が施設に来なかったのは、惨めな意地で。
母親が見つかって喜んでいた俺と同じくらい喜んでくれた海斗。
そんな海斗に、ボロボロの自分を見せて、ガッカリして欲しく無かった。
いや、違う。
かっこ悪い俺を海斗に見せたくなかったんだ。
海斗の中だけでも、俺は“しあわせ”で居たかったのかも知れない。
「息を引き取る間際にも、海斗君、元太くんの事話してた。…二人は本当に、仲良しだったんだね、」
「…っ、！！！」
「海斗くんが最後にね？“げんたはあのはなし、おぼえてるかな？”って言ってたんだけど…」
“あのはなし”なんて、ひとつしかない。
ねえ、海斗。俺、ちゃんと覚えてるよ？だからさ、“ソラノムコウ”に連れてってよ。
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うらの(プロフ) - 初めまして。作品があまりに素敵で感動しました。随所に心がまっすぐなmtさん心がきれいなmcさんの気持ちが見れてとても心が暖かくなりました。素敵な作品をありがとうございました。 (9月22日 23時) (
レス) @page50 id: 188a7a4fbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗彩 | 作成日時：2022年1月21日 0時
