4.手術の日 その1 ページ4
面会が終わって家に帰る。いや、実際のところ家に帰りたくない。メンバーの家によって行こうかな？でも…横尾さんは地方ロケでいないし、ガヤも食事会。ミツも多分撮影終わってないだろうし、千ちゃんも…多分いないな。二階堂、あいつしかないな。とりあえず、ニカの家に行く。道中、頭の中はとしくんのことでいっぱいいっぱいだった。
2「はぁ〜い〜？あ、タマじゃん〜」
t「…」
2「どうした…ってへっ!?なんで泣いてんの!?」
t「…グズッ……」
2「…もう、とりあえず上がれ？」
って言って家にあげてくれた。入ってすぐ、でっっかいタオルを渡してくれて、なんか優しさにまた涙。ごめんねニカ。
2「大丈夫…じゃないよな」
コクリと頷く俺。それを見てだよなと言う二階堂。絶対こんな姿、見せたことないよな。だって滅多に落ち込んだりとかしないもんね、俺。
2「玉森、これからドラマや映画の番宣とかあるんだろ？それで大丈夫なの？」
t「大丈夫じゃ…ない」
2「んで、何があったんだ？宮田のことか？」
t「うん…としくん、明日…手術なんだよね」
2「…みたいだね、ミツとかガヤから聞いたよ」
t「ニカはさ、成功すると…思う？」
2「手術が？」
t「うん…でもね、成功の確率がハーフハーフらしくて…失敗してほしく…ないじゃん？」
いつの間にか、また涙が出てきてた。多分、気持ちが高ぶっちゃったのかな？そしたらニカが、
2「タマ、お前が泣いてどーすんだよ！一番辛いのは宮田だろ？だったらお前が支えてやるべきじゃねぇの？」
その言葉を聞いて、ハッとした。そうだ。俺はいつも彼に助けられてきた。ドリボの時も、ドラマの時も、映画の撮影の時も…そうだ、いつもそばには彼がいたんだ…。
気が付いたら朝になっていた。二階堂宅のソファーの上。起きて隣の部屋を見たら、そこで腹出して爆睡してる二階堂が。ふふふ、風邪ひくぞって思いながらも、置き手紙をして二階堂宅を後にした。
自宅に一度帰ってシャワーを浴びた。そして、愛犬キャメルに餌をあげた。そして、おれば病院に向かった。
t「宮っち!!」
M「たっ…タマ!?な、なんで？えっ？」
t「麻酔って、まだ…かかってないよね？」
M「う、うん」
t「良かった。会いたかったよ、としくん。」
M「俺もだよ。手術前にお前の顔が見たかった。さぁ裕太、おいで？」
うんと言わんばかりに、そっと彼に近づいた。
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作者名：beniimo_1048 | 作成日時：2018年8月6日 20時
