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落ちたトーストを残念そうに見つめる彼女を見つめる俺。
いや、怪しすぎるだろこのシチュエーション!!
つーか俺が転ばせたみたいに見えるよな……
「……あの、大丈夫……デスカ…」
「……あっ、ごめんなさいごめんなさい!パンくずとかついてないですか!?骨折は!?してないですよね!?」
「エッ、ちょ、まず立って!!!」
今まで声をかけたら泣かれるか、ビビられるかのどちらかだった。
だけどその子は土下座する勢いで頭を下げてきたのだ。
見るからに同い年……か、一つ下だろうか。
青城の制服を着ている彼女に手を差し伸べれば目をパチクリとさせた。
地面に座り込んだまま俺の手と顔を交互に見ている。
「えっと……」
「……かっこいい」
「…………ん?」
「跪いて手を差し伸べるなんて……まるで王子様!」
「ん"!?」
ポッ、と頬を赤らめた彼女はなんと、頬を抑えきゃあきゃあと騒ぎ始めた。
かっこいいなんて異性から言われたことなどあっただろうか。
つーか王子様って……
「はぁ、今日の私、とってもツいてる……!」
ぎゅっと俺の手を握ったその子はうっとりと俺を見上げる。
え、なにコレ、夢?
俺はまだ夢を見ているのか?
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作者名:ビーーグル | 作者ホームページ:Twitter:@chichichi1208
作成日時:2018年10月5日 23時