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今考えれば私のさっきの“違和感”は今さっき感じたもので、恋だと思うには少し違う気がした。
もしかしたら恋かもしれない、だけどそれはその時だけの感情かもしれない。
つまり私が治くんを好きかどうかはハッキリしていない、というわけだ。
揺らいだのは確かなことだけど…
「……ま、だ、よぉわからん」
「…なんで?」
「だって、今まで友達としてやってきたし…急に好きとか言われても困る」
「……そっか」
……あ。
これは言い方がキツかっただろうか。
困る、なんて言われたら誰だって…
「……やったら」
「えっ」
「好きにさせたる、俺のこと」
「エッ」
さっきよりも力を込めて手を握られる。
容器がヘコんだ音を聞くのは、2回目だ。
なぜそこまで私に執着するのか。
身をもって体験するとほんまにどうしたらええかわかんないっちゅうか、どちらにしろ彼からは逃げられへん気が…
「……試しに、付き合ってみる?」
「試し!?」
「なんかちゃうなって思ったら別れるし」
「そ、そんなん滅茶苦茶やろ!それにそないなことして治くん傷つけたくないし…」
……確かに付き合うのが一番手っ取り早い。
私は本当に彼を好きなのかを知ることができるだろうから。
だけど…
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名無しさん - むっちゃキュンキュンしました! (2018年4月15日 14時) (レス) id: 70fbeed7ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ビーーグル | 作者ホームページ:Twitter:@chichichi1208
作成日時:2018年4月15日 12時