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ベンチへ戻って来た彼は泣いていなかった。
ただ、いつもみたいな笑顔は無い。
当たり前のことだけどそれを見ると 負けた と実感してしまい無理に目をそらした。
「春高！」
……青根さんの声が響き、思わず彼を見る。
二口さんも一緒になって春高がどう、とか言ってるけど知識の浅い私にはまだ理解のできないことだった。
これからも、来年も……
茂庭さん達がバレーをしているところを見ていられると思ったんだ。
でも、
「3年は春高まで残らないよ」
この言葉と同時に、曇る二人の表情。
それと同時に 良くないこと だとすぐにわかった。
「あの、滑津さん。茂庭さん達って……」
「……うん、」
聞きたくないけど、聞いてしまう。
信じたくなかっただけ？
まさか。
信じなきゃいけないってわかってるけど……
……ふと、彼と目があった。
固まる体に揺らぐ視線、それに気づいたのか困ったように笑った後すぐに目をそらされた。
……その顔が好きなはずなのに、今はちっとも嬉しくないや。
だって、
ハイタッチで吹っ飛んでるあの姿も、みんなに声をかけているのも、あの丁寧なとトスも
なにもかも足りない、足りないよ。
もっと見ていたかった、もっと応援したかった。
なんて言っても彼らの気持ちは揺らがないのだろうか。
みんなの方が悔しいってわかってるけど、何より辛いのは“泣かない”茂庭さんを見ることだった。
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ビーーグル(プロフ) - 燐さん» 短編でした〜〜！！困ったように笑う顔が本当に好きで！ぜひ茂庭さんで書いてみたいなぁと思っていました…笑 (2017年10月12日 20時) (
レス) id: 6c5d4b22b2 (このIDを非表示/違反報告)
燐 - 茂庭さん〜！オカンで優しくって困り顔が素敵ですよねー＞＜夢主さんにも振り回されつつ幸せそうに困り顔してくれればいいと思うｗ (2017年10月9日 18時) (レス) id: 6aa42038d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ビーーグル
| 作者ホームページ：https://odaibako.net/u/chichichi1208
作成日時：2017年10月9日 8時
