No.23 桃色とマスク【リク】 ページ23
〆．
コンビニでバイトを始めて数ヶ月。
毎日、不思議なお客さんが来る。
すごく高身長で整った顔立ちの男性。
「いらっしゃいませ」
「こんちは〜」
そんな挨拶くらいならまぁコミュ力高い人なのかなと思う程度だったけれど
「ポイントカードはお持ちですか」
「もちもち！」
自分のほっぺたをもちもちしながらポイントカード出してきたり
「お箸は何膳ご利用ですか」
「彼女おらんから一個！！」
謎の彼女いないアピールしてきたり
とにかく不思議過ぎてどうしたらいいかわからない。
まあ悪いことがあるわけじゃないし、と思い
適当に交し続け、今日。
風邪気味だったのでマスクをしながら接客していたら。
「…………え、風邪ですか？」
「はあ、まあ」
「………肉まん一つと、マスクください」
「肉まん……………と、マスク？」
マスクはレジじゃなく普通に商品棚にある。
困惑していると、彼は「ああ」と何かに気付いたらしい。
「おねーさんが付けてる、そのマスクです」
「は」
「お値段はいくらでも、言い値で」
「いや、困るというか気持ち悪いというか」
実は危ない人だったのか……と警戒していたら、
男性はまた店内をうろつき始め、今度は冷却シートやゼリーを持ってきた。
「プレゼントします。よくなりますように」
「え……いやいや、そこまでしていただかなくても」
「お姉さんに会えへんの、寂しいんで」
なんだ、怪しさはあるけどやっぱりいい人。
そして多分私に気がある。
「はよ風邪治してくれたら、そのマスク不要になるやないですか？」
「うそ、それが目的なんですか」
「あ！俺、小瀧望いいます。お姉さんは名前なんていうんですか？下の名前」
「…………A、です」
「最高のお名前ですね、小瀧Aになればもっと最高では？はあ、愛でたい」
「あなたの頭がおめでたいです」
他のお客さんが来たので、こいつをどうにかしないと。
「………私のマスク、その冷却シートたちと交換でいいです。またのご来店はお待ちしておりません」
「！！」
その後、私のマスクを痛バックに丁寧に入れて
小瀧さんがコンビニにやってくるようになってしまったのは
もはや避けられない未来だったのかもしれない。
〆．
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ユニコ(プロフ) - ありがとうございました！ めっちゃ完璧で良かったです (2019年12月8日 15時) (
レス) id: d962cdde80 (このIDを非表示/違反報告)
アイオライト - No29-31をリクエストした者です！最高でした、特に31は兄弟設定がベストオブベストでした…ありがとうございました！これからも応援させていただきます…！ (2019年12月2日 19時) (レス) id: dcdc3602ad (このIDを非表示/違反報告)
のら - はゆなさん、いつも読んでいます！更新、とても楽しみです＾＾ (2019年11月15日 11時) (レス) id: 1a62da02fe (このIDを非表示/違反報告)
はゆな(プロフ) - うらぬす。さん» ええええ！うらぬす。様！コメントも、読んでいただけてることも嬉しすぎて泣きそうです……ありがとうございます！そして勝手にお名前出しちゃってすみませんでした。私もうらぬす。様を応援し、更新楽しみにしておりますので…！ (2019年11月10日 15時) (レス) id: 0477dc60f8 (このIDを非表示/違反報告)
うらぬす。(プロフ) - いつも作品読ませていただきます…！オススメされてると聞いてすっ飛んできました(*´-`)まさかいつも読んでるはゆなさんから読んでいただいてると知らずお恥ずかしい限りです…！これからも影ながら応援させていただきます！ (2019年11月10日 14時) (レス) id: 3c9d0a7e5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はゆな
| 作成日時：2019年10月21日 18時
