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「じゃあお茶を用意してきますね。書比坊は案内しておいてや」
とたとた廊下を早足で歩く智偉埜さんは多分真面目な人なんだろうな……。原チャリで檀家回りをする書比さんをちらりと見る。
「……どうしたんですか」
「いえ、書比さんも関西弁喋れるんだなって……」
「関西人ですからね」
イントネーションが関西人のときはあったけれど、敬語のイメージが強くて忘れていた。
「智偉埜が待ちくたびれるんで行きましょ」
「そうですね」
書比さんについていき部屋に着くと、お盆を持った智偉埜さんがタイミング良く入ってくる。
「Aさん緑茶飲めます？」
「大丈夫ですよ」
慣れた手つきでお茶が注がれ、羊羹と共に渡された。雑談をしながら羊羹を口に運ぶ。
「ここ、ほんまに人が来ないから寂しいんですよね」
「三ヵ日以降、両手分くらいしか来てないんですよ」
春になってやっとお札を買いに来た私がいうのもあれだが、それは少なすぎないか……？
鶯の鳴き声が聞こえてくる。まるで絵に描いたような春の一日だ。
「智偉埜、羊羹おかわり」
「珍しく食べるやん。あ、Aさんもおかわり要ります？ たくさんあるんで食べてくれると助かるんですが……」
「じゃあお願いします」
二人しかいないから食べきるには少し多いのだろう。若い僧侶さん二人だから檀家には可愛がられているらしいし、多めに貰ったんだろうな。
「そういえば、ここってお二人しかいないんですか？」
「そうなんですよ！ 寺務職員もいないものだから寂しくて……！」
「普通はありえないんですけどね」
よよよと泣き真似をする智偉埜さんと、お茶をすすりながら答える書比さん。
「バイトでも良いから誰か来てくれたらありがたいんですけどね……」
「バイトで良いならわたしがやりましょうか？」
大学から通えない距離ではないし、何をやるのかも分かってはいないが、それでも良いなら私は構わない。
「ええんですか？」
「お二人が良ければですけどね」
「俺は大歓迎っす」
「僕も大丈夫です！」
書比さんが立ち上がる。
「じゃあ書類取ってきますね」
「いやあ、Aさんと働けるなんて嬉しいです！」
「あ、ありがとうございます」
春うららの今日、粛清山登呂月寺で働くことになりました。
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リク「書比と智偉埜でほのぼの」
ありがとうございました！
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脳内お花畑(プロフ) - ちびさん» ありがとうございます！田中さんですが、既に活動されていないのでアカウントは見つからないと思います…… (6月18日 16時) (
レス) id: 474916695b (このIDを非表示/違反報告)
ちび - うつくしいからゆっくり読まさせて貰ってます。とても好きです…田中様のイラストなのですが一通り探したのですが今も垢ありますでしょうか…？探し切れて無いだけかも知れませんが知っていたら教えてくださると幸いです。これからも応援してます (6月12日 7時) (レス) @page6 id: 3cdb4a4830 (このIDを非表示/違反報告)
月峰一樹(プロフ) - 教えてくださりありがとうございます……！文字数の関係で少し崩れた言葉になっていて申し訳ないです……。下でも書きましたが、これからも応援しております……！ご親切にありがとうございました……！ (2021年2月6日 2時) (レス) id: cb8c485acf (このIDを非表示/違反報告)
脳内お花畑(プロフ) - 月峰一樹さん» 嬉しいですありがとうございます〜！従順な女は18/6/23の国営放送でDVは18/4/7の国営放送です〜！有料なのでch会員でしたら是非見てみてください！ (2021年2月6日 1時) (レス) id: 1816461051 (このIDを非表示/違反報告)
月峰一樹(プロフ) - コメント失礼します。全部刺さり過ぎて……凄く好きな作品です……！初対面で申し訳ないのですが、knさんのソースってどこですかね…？(このコメントがダメなようでしたら消します)これからも応援しております……！作者様のペースで頑張ってくだたい！ (2021年2月6日 0時) (レス) id: cb8c485acf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：脳内お花畑
| 作成日時：2021年1月15日 19時
