アホ峰とバ影山 ３

小さくて弱い ページ7

A「だから！明日オフなんだし、前に約束したろ！？」


影山「いや！でもあれは赤点取らなかったらって…」


A「……だったら、この傷のお詫びって事で付き合ってよ！！」


影山「うっ; ……分かった…何時に集合だ？」





飛雄がこっちを向いて聞いてきた


ちなみに今の私は、ほっぺに大きな湿布が貼ってある状態だから、飛雄は少し顔を歪めた


私も、飛雄の顔の絆創膏が見える訳で…







A「…」








痛そう…


傷もだけど、それだけじゃなくて……心も









スッ……









影山「ッ！？……おい」パシッ



A「！？……あ、ごめん…痛かったよね」





無意識のうちに、飛雄の絆創膏に触れていた



飛雄は痛かったのか、その私の手を掴んだ






A「…あの、飛雄さん…？」






飛雄が全然手を放してくれない


真剣な目でこっちを見つめて…








スッ








A「ッ！？」








私の手を掴んだまま、反対の手で湿布が貼ってある私の頰に触れた









影山「…悪かった。女子なのに、顔に傷付けちまって…。痛かったよな…」



A「…うん、痛かった」







これは意地悪だろうか…？







可愛げのある女の子だったら、「全然大丈夫だよ！」と返すのだろう







でもこれは、この状況にドキドキしてる自分への抵抗








影山「………もっと怒らすかもしんねぇけど、許してくれ」







グイッ








A「え」









ギュッ









影山「嫌だったら、黄瀬の時みたいに突き飛ばしていいから…







_______少し、こうさせてくれ…」









A「っ………うん」









いつもより、飛雄が、小さく、弱く見えた



涼太に抱きしめられた時とは違う



明らかに煩い、自分の心臓_______









私は、今はまだ、この気持ちに名前を付けることなく








飛雄の背中に手を回した_______

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