今笑った？ ページ9
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「先輩っ、飲み物何にします！？」
「んー、とりあえずビールかなぁ…」
少し小洒落た雰囲気の居酒屋さん。
いくつかくっつけられた長いテーブルの端の方に、凛ちゃん、私、玉森くんの順に座り込む。
「玉森くんは何にするの？」
「僕もビールで…」
それぞれ飲み物を頼んだところで、人数もそこそこに集まってきて。
向こうの方にひらひらと手を振ってる太輔くんを見つけて、手を振り返してみる。
「…付き合ってるんですか？」
「え？」
隣の玉森くんが突然そんなことを言った。
「付き合ってなんかないよ、全然。そんなんじゃないから」
「…そうなんですか。すいません、仲良いみたいなんでてっきり付き合ってるのかと思いました…」
「あぁ、まぁ、仲は良いけどね。親友みたいなものかな」
「…親友、ですか」
眼鏡の真ん中を押し上げながら、太輔くんの方を見つめる玉森くん。
太輔くんはもうこちらを見てはいなかったけど、それでもジッと見続ける彼を不思議に思った。
「えー、それではまずはじめに、今年の新入社員である七名の方に一言ずつ挨拶をしていただきたいと思います」
進行役の声が聞こえてきて、騒ついていた部屋が一気に静かになって。
隣の玉森くんが��えぇ…��と呟いたのが聞こえた。
「えぇ、この度は僕達のためにこのような会を開いていただき本当にありがとうございます。千賀健永って言います」
あぁ、太輔くんが言ってた千賀くんってこの子ね。
割としっかりした子じゃない。
次々と挨拶が終わる中、最後に回ってきた玉森くんがゆっくりと立ち上がった。
「…えっと、玉森裕太です。この会社に入って、尊敬できる先輩も出来ました。いずれは僕もそのような存在になれるよう、日々精進していきたいと思っております。よろしくお願い致します」
挨拶を終えた玉森くんが座り込んだ瞬間、周りから拍手が起こる。
嫌な顔してた割にまともなこと言うじゃない。
拍手をしながら玉森くんに目線を向けると、バチッて目が合って。
少しだけ微笑んだような表情を見せた。
…え、今笑った？
暗いとしか言われたことのない玉森裕太の笑った顔。
はじめて見るその表情に、私はただただ驚いてしまった。
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すなぎも - めっちゃ面白いです！！続きがとても気になります！更新待ってます！ (2018年7月25日 21時) (
レス) id: ef1e270871 (このIDを非表示/違反報告)
はじめ - 続きがとても気になります！更新待ってます！ (2018年4月4日 14時) (レス) id: e3f41243e4 (このIDを非表示/違反報告)
kumi(プロフ) - 初めから一気読みしました！めっちゃ面白いですね！！ブラック玉ちゃんカッコイイ！！続きが気になりますっ！！！ (2016年7月12日 2時) (レス) id: 8cddf2f951 (このIDを非表示/違反報告)
たまま - このお話のたまちゃんすごい好きです! 続きが気になってしょうがないです! 更新楽しみにしてます！ (2016年2月18日 19時) (レス) id: 18ff77bab6 (このIDを非表示/違反報告)
はるる - 頑張って下さい! (2016年2月7日 22時) (レス) id: fb87ff9d5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2015年3月10日 21時
