遊び人のレッテル ページ40
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「…」
「まぁ結果的に命に別状は無かったんですけどね。なんかもうびっくりっていうか、女ってこえーって。知らなかったんですよね、彼女がそんな目にあってたこと。すげぇ情けないっすけど」
「…」
淡々と話し続ける彼の言葉は
耳に入ってるようで、入ってない。
ただ耳に残る、��自 殺未遂��という言葉。
「先輩？」
そこで目が合ってハッとして。
なんとなくだけど、その彼の目が悲しげで。
思わず目を背ける私に、視線の端で前髪をクシャっとしたのが見えた。
「はは、なかなか重いっすよね」
そう言って軽く笑った彼。
でもその笑みは無理矢理見せているようにも見える。
「…」
何も言えない私を見て、一瞬黙った玉森裕太。
それでも再びどこかを見つめながら話し始めた。
「それで結果その彼女とは別れたんですけど、そっから女とっかえひっかえ遊ぶようになって。自分でも酷かったなぁって思いますよ、あの頃は」
「そう…なんだ…」
「引いてます？」
「……別に」
引いてるっていうか
意外だったっていうか
好きだった人が危険な目にあったこと、過去の女関係のこと。
そんなことをこんなふうに話してくれる人なんだ、って。
いや、むしろ私なんかに話してくれていいの？っていう……
「それでその後に好きになって付き合う女も、結局俺の事は遊び人のレッテルはられてて。なんていうか、アクセサリーみたいな？そんな感じでそばに置いてるだけっていうか」
…違う。
もしかしたらほんとに
私だけに話してくれてるのかも、なんて…
「そっからかな。本気の恋が出来なくなったのは」
「…」
本気の……
「先輩…、俺……
「裕太？」
不意に聞こえたその声は、お店のカウンターの方からで。
二人揃って顔を向ける。
「やっぱ裕太だ、すっごい久しぶり」
小さく手を振りながら近付いてくるその女性。
可愛らしい明るめのボブで、凛ちゃんみたいなふわりとしたワンピースが良く似合う。
「覚えてない？中三の時に…」
「……唯…、」
真っ直ぐにその女性を見つめたまま
彼が小さく呟いた。
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すなぎも - めっちゃ面白いです！！続きがとても気になります！更新待ってます！ (2018年7月25日 21時) (
レス) id: ef1e270871 (このIDを非表示/違反報告)
はじめ - 続きがとても気になります！更新待ってます！ (2018年4月4日 14時) (レス) id: e3f41243e4 (このIDを非表示/違反報告)
kumi(プロフ) - 初めから一気読みしました！めっちゃ面白いですね！！ブラック玉ちゃんカッコイイ！！続きが気になりますっ！！！ (2016年7月12日 2時) (レス) id: 8cddf2f951 (このIDを非表示/違反報告)
たまま - このお話のたまちゃんすごい好きです! 続きが気になってしょうがないです! 更新楽しみにしてます！ (2016年2月18日 19時) (レス) id: 18ff77bab6 (このIDを非表示/違反報告)
はるる - 頑張って下さい! (2016年2月7日 22時) (レス) id: fb87ff9d5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2015年3月10日 21時
