返事をしたのは ページ30
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玉森裕太…
あなたは一体何をしてるの。
引き続きキッチンからであろう聞こえてくる音に耳を澄ましながら、布団の端を持って首元まで上げる。
きっと先程の薬のお陰で、まただいぶ楽になった身体。
それと共にますます食欲がみなぎる私の胃袋。
ーーーグゥ〜…
ついに鳴りはじめたお腹の音に、ますます強くなる空腹感。
だめだ
お腹すいた…
ーーーコンコン
その時
突然響いたノック音と…
「先輩？入りますよ」
…彼の声。
私の返事を待たずして開けられた扉の向こうには、さっきまでかけてた眼鏡を外した彼の姿と。
よく知った小さな花柄の土鍋。
そう、それは私がよくお粥を作る土鍋であって…
鍋つかみをした彼が、その土鍋を持ってベッドの前まで近付いてくる。
「先輩、起きれます？」
「…え、あ、うん…」
テーブルの上に置かれた土鍋。
ゆっくりと開けられた蓋と、立ち上がる湯気に美味しそうな香り。
「食べますか？」
私の視線を捉えた玉森くんが聞く。
…って、
それよりも先に湧き上がる疑問。
なんでお粥なんて作ってくれちゃってんの…
ーーーグゥ〜…
「……あ、」
返事をしたのは、空腹を隠しきれなかった私のお腹の音。
いやなぜこのタイミングでっ……、//
恥ずかしいやら情けないやらで、思わず熱くなる顔に俯く。
「…最初から素直に言えばいいのに」
聞こえてきた声に顔を上げる。
「熱いんで気を付けて」
お椀によそわれたお粥を差し出す玉森くんにゆっくりと視線を移しながら。
何も言わずにそれを受け取った。
「あつっ……！」
スプーンで一口掬ったそのお粥は想像以上に熱くて。
思わず出た言葉に玉森くんが溜息をつくのがわかる。
「だから言ったじゃないですか」
そう言う玉森くんを無視して再度スプーンを口に運ぶ。
「……薄い」
「え？」
「…味。薄い」
「…」
それに…
これ味付けどうなってるの？
ってくらい不思議な味…がする。
うん、でも不味くはないかな…
「…玉森くん、普段料理とかするの？」
黙ったままの玉森くんに問いかける。
「しません」
…え？？？
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すなぎも - めっちゃ面白いです！！続きがとても気になります！更新待ってます！ (2018年7月25日 21時) (
レス) id: ef1e270871 (このIDを非表示/違反報告)
はじめ - 続きがとても気になります！更新待ってます！ (2018年4月4日 14時) (レス) id: e3f41243e4 (このIDを非表示/違反報告)
kumi(プロフ) - 初めから一気読みしました！めっちゃ面白いですね！！ブラック玉ちゃんカッコイイ！！続きが気になりますっ！！！ (2016年7月12日 2時) (レス) id: 8cddf2f951 (このIDを非表示/違反報告)
たまま - このお話のたまちゃんすごい好きです! 続きが気になってしょうがないです! 更新楽しみにしてます！ (2016年2月18日 19時) (レス) id: 18ff77bab6 (このIDを非表示/違反報告)
はるる - 頑張って下さい! (2016年2月7日 22時) (レス) id: fb87ff9d5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2015年3月10日 21時
