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ふわふわ ページ22

.



「…っん、…ふ…ぅ…っ…」





息継ぎもままならないほどに深く交わる唇。

頑なに閉じた私の唇をなぞる彼の舌先…





「…先輩、口開けて」


「…んんっ…、」





背の高い彼に導かれるように顎を持ち上げられて。

彼の強引さとは逆に、抵抗も出来なくなる程優しいそのキスに脳内はふわふわと舞い上がる。





「…んぁ…っ、」





ゆっくりと開いた口内に入れ込まれた彼の舌。

必死に彼の腕にしがみ付きながら自分の舌を絡ませて。

どちらのとも言えないリップ音が給湯室に響き渡る…





「…っん、…はぁ…///」





やっと離れた唇に、何故か込み上げる寂しさ。

それを認めたくなくて俯く私を、再び彼によって視線を合わせられる。






「先輩、エ ロいです」


「…はぁ?、///」


「その顔、誘ってるんですか?」


「…さ、誘ってなんかないわよっ!///」





グイって彼を押して、さっきから沸騰してるケトルのスイッチ消して外に出た。

帰ろうとデスクに散らばった書類片付けながらも、脳内で再生される玉森くんとのキス…






「先輩、飲まないんですか?」





コーヒーの香り漂わせて、湯気の立つマグを二つ持った玉森くんが私のデスクに近付く。





「…わ、私っ…、///」





帰る、って言おうとしたその瞬間。

不意に一瞬だけ悲しげに変わった彼の表情。





「…せっかく淹れたんで、これだけ飲んで行きませんか?」


「…、//」





まだ彼の事を直視出来なくて、ちらちらと目線を泳がせながら頷く。

ほっとしたような表情を見せた彼は、私のデスクにコトッとコーヒーが入ったマグを置いた。





「…ねぇ、一つ聞いてもい?」


「なんですか?」


「……どうして真面目なフリをしてるの?」





彼に一番聞きたかった事。





「気になるんですか?」


「…うん、まぁ…」





だって、普通にしてた方が絶対モテるはず…





「……教えません」


「え?」


「…今はまだ、秘密です」


「…」





なによそれ…!!!



.

調子狂う→←騙した…?



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すなぎも - めっちゃ面白いです!!続きがとても気になります!更新待ってます! (2018年7月25日 21時) (レス) id: ef1e270871 (このIDを非表示/違反報告)
はじめ - 続きがとても気になります!更新待ってます! (2018年4月4日 14時) (レス) id: e3f41243e4 (このIDを非表示/違反報告)
kumi(プロフ) - 初めから一気読みしました!めっちゃ面白いですね!!ブラック玉ちゃんカッコイイ!!続きが気になりますっ!!! (2016年7月12日 2時) (レス) id: 8cddf2f951 (このIDを非表示/違反報告)
たまま - このお話のたまちゃんすごい好きです! 続きが気になってしょうがないです! 更新楽しみにしてます! (2016年2月18日 19時) (レス) id: 18ff77bab6 (このIDを非表示/違反報告)
はるる - 頑張って下さい! (2016年2月7日 22時) (レス) id: fb87ff9d5e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:K | 作成日時:2015年3月10日 21時

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