なんなの ページ24
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「…なぁーんてね、んふふ」
いきなり自由になった身体。
茶化すようなその言葉を残し、スタスタと自分のデスクに戻っていく玉森くんを目で追った。
「俺、帰りますね」
「…え？」
「今日は遅くまですいませんでした。じゃあ、失礼します」
「…は、…ちょっ、…」
私が伸ばした手も虚しく空を切り、ガチャン、と彼の後ろ姿と共に閉まった扉をただ見つめていた。
…意味がわからない。
なんなの、あの子…
ポツンと一人残されたフロアで立ち尽くす。
「……帰ろ」
コーヒーの飲み終わった私のマグと、彼のマグ。
迷ったけど、両方持って給湯室で嫌味なくらい綺麗に洗った。
私の性格上、彼のマグだけ放っておくことはできず…
〜♫
「ん？」
給湯室を出た時、静かなフロアに響いた私のラインの通知音。
＞残業、まだかかりそう？
終わりそうなら連絡ちょうだい。
太輔くんからだった。
＞ちょうど今帰るとこ。
どうしたの？
そう返信しようとした手が止まる。
＞ちょうど今帰るとこ。
暇なら飲まない？
訂正した文章を送信すると、すぐに現れた��既読��の文字。
＞俺も思ってた。笑
奢ってもらう約束、今日使ってい？
＞しょうがないから、OK。
じゃあ後でな、って。
場所を告げないってことは、いつもの居酒屋っていう印。
きっと私の方が着くの早いだろうな、って急ぐこともしないでデスクの整理整頓をして。
自分的にスッキリしてから部署を出た。
「おぅ、いらっしゃい！」
「こんばんは。あの、二人なんですけど…」
「来てるよ、奥にいるから」
「え、…あ、はい」
なんだ、もういるんだ。
通された奥の個室。
珍しいなー、なんて思いながら襖を開ける。
「よっ、お疲れ」
「お疲れさま。私の方が先かと思ったのに」
「残念、俺が先でした。ビールでいいよな？」
「あ、うん」
すぐに運ばれたビールのグラス。
二人でカチンと鳴らして喉に流し込む。
「…っあーーー…、」
「おやじかっつーの(笑)」
さっきの玉森くんのこと、忘れられるくらい最高な仕事終わりのビールだった。
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すなぎも - めっちゃ面白いです！！続きがとても気になります！更新待ってます！ (2018年7月25日 21時) (
レス) id: ef1e270871 (このIDを非表示/違反報告)
はじめ - 続きがとても気になります！更新待ってます！ (2018年4月4日 14時) (レス) id: e3f41243e4 (このIDを非表示/違反報告)
kumi(プロフ) - 初めから一気読みしました！めっちゃ面白いですね！！ブラック玉ちゃんカッコイイ！！続きが気になりますっ！！！ (2016年7月12日 2時) (レス) id: 8cddf2f951 (このIDを非表示/違反報告)
たまま - このお話のたまちゃんすごい好きです! 続きが気になってしょうがないです! 更新楽しみにしてます！ (2016年2月18日 19時) (レス) id: 18ff77bab6 (このIDを非表示/違反報告)
はるる - 頑張って下さい! (2016年2月7日 22時) (レス) id: fb87ff9d5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2015年3月10日 21時
