セドナの魔法3 ページ8
「おはよーサリーっ…あ、メグさんか。」
寝癖をいっぱいつけてサリーに笑いかけたレイゲンは、まだ馴染みのないメグを見て一瞬構えたが、すぐに理解して笑顔を見せた。
「どうも…」
「警戒しなくていい。
こいつはレイゲン。
仲良くしといて損はない。」
「ああ!
損はさせないよ!
てゆうかサリーどうしたんだ?
やけにスイッチ入ってんな。」
レイゲンの言葉に、メグはコクコクとうなづいた。
「あたりまえでしょ。
まだなんにも知らないんだもの、あんたもちょっとぐらい警戒したら?」
サリーはメグに話すときとは違い、相手を自分と同等に扱うような、上から目線ではない口調で言った。
「サリー、それだから部下に怖がられるんだぞ。
俺みたいにもっとオープンにいかないとさ!」
「あんたはオープンすぎんのよ。
ちょっと怖いぐらいが丁度いいの!」
軽く言い合って笑う二人にメグはついていけなかったが、レイゲンがメグの隣にきて教えてくれた。
「サリーといると緊張しちゃうだろ。
俺が案内するよ。
サリーはああ見えて結構優しいいいヤツなんだぜ。
ま、俺みたいな心を許し合った仲のヤツにだけだけどな。」
レイゲンはそう言って大きな扉を開けた。
中では、荷造りをする男たちが慌ただしく動き回っていた。
「ごめんな、ほんとはここ大広間なんだけど、こんなおっさんがいっぱいいちゃあ狭いし暑苦しいなぁ。」
レイゲンは「こっち。」と言ってメグの手を引き、男たちをかき分けて奥へ進んでいった。
メグは何度も男にぶつかり、その度に睨まれか細い声で謝った。
やっと人混みを抜けると、レイゲンは上等な真っ赤の椅子にメグを座らせた。
そして、椅子の隣に置いてあった大きなカバンをメグに持たせた。
あまりの重さに、メグは「うっ…」と声を上げた。
「えっと、これは…?」
少し焦り気味のメグに、レイゲンはにこっと笑いかけて言った。
「これメグさんの荷物!
今から出かけるんだ。
ここにいる部下たちもな。
もちろんメグさんも。
普段はこんな大荷物の大勢でアジトを出るなんて滅多にないんだけど、お頭の気まぐれでさ。
そんじゃ、俺も準備あるからここで待ってて!すぐに俺の直属の部下が来るから!
ショートカットの可愛いコ!」
レイゲンはまた人混みに入っていった。
レイゲンがいなくなってすぐに、彼が言っていたショートカットの可愛いコがやってきた。
「レイゲン・リューク中佐直属の部下、アンナ・ルネです。メグさんですね、時間です。」
そう言った彼女はメグを立たせた。
メグは重い荷物を持ってヘロヘロとアンナについていった。
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ばん© - ありがとうございます!更新遅くてすみません… (2017年3月6日 18時) (レス) id: 811eeda3cd (このIDを非表示/違反報告)
つー - すごく面白かったです!! (2017年3月5日 21時) (レス) id: 145d47b14f (このIDを非表示/違反報告)
とまと?(プロフ) - これからも応援してます! (2017年2月23日 21時) (レス) id: 815ca9583d (このIDを非表示/違反報告)
ばん© - みなぎさん» ありがとうございます!!!! (2017年2月23日 21時) (レス) id: 811eeda3cd (このIDを非表示/違反報告)
ばん© - 篠川梨麻さん» 読者さま第1号ですよ!すごくうれしいです、ありがとうございます! (2017年2月23日 21時) (レス) id: 811eeda3cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月嶋あぐり | 作成日時:2017年2月22日 17時