story8 「アッシュ・リンクス」 ページ9
チャーリーの運転で取材場所まで来た俺たちは、途中で10歳くらいの少年とおち合い、アッシュが居る場所へと案内してもらうことになった。
歩く道に居る人達は、いかにも荒れてますという雰囲気を醸し出しているし、俺たちは住む日本という場所がどれだけ平和なのか改めて実感させられる。
そして、少年はライブハウスに続くような地下の店へと歩いていく。
「いよいよ、らしくなってきたな」
「だね〜！ドラマの世界に来た感じするね！伊部ちゃん！」
「お前は通常運転か……」
俺だって正直ビビってる。
昔から，この為に尽力してきたけど、やっぱり今まで居た場所とは違うこの雰囲気に負けそうになる。
「何かあったらすぐ駆けつけてくれるって言ってたけど、大丈夫かな？」
「大丈夫大丈夫！」
「うわぁ！」
俺は不安そうに地上を見る英二の肩に腕を回し、どっしりと体重をかけた。
「重たいよA…‥」
「何かあったら、俺が君を守ってあげるよ。なんちゃってー！」
「何ぶつぶつ言ってんだよ」
「ん？お、ごめんごめん！」
俺は、英二の頭を撫でた後、ドアの前に立つ少年の方へと駆け寄った。
俺よりも年下なのに、慣れているからか全く動じる様子もなく少年は店の中へと入って行った。
中には、酒を飲み、銃を磨き、たばこを吸っている人達が大勢居り、俺たちが中へと入った瞬間、全員の視線が俺たちへと向けられた。
「何ビビってんだ？こっちだよ」
少年の呼び声について行くしかない俺たちは顔を下に向け歩き出す。
この先にアッシュが居る。
俺はゴクリッと唾を飲み込み、軽く深呼吸をした。
「アッシュ連れて来たよ。Japanからアンタに会いに来たんだぜ」
「あぁ」
スラッとした太刀筋、金髪の髪、綺麗な緑色の瞳。
間違いない、目の前に居る彼が、俺がずっと求めてきたアッシュ・リンクスだ。
「えっと、僕は日本のカメラマンで雑誌の仕事で色々君たちの事を聞きたいんだけど」
「何を聞きたいんだ」
自己紹介をした伊部ちゃんだったが、アッシュの圧に押されている様で、笑顔がぎこちなく引きつり始めている。
まぁ、そうだよな。
俺だって足が震えそうだ。
「あ、その前に写真良いかな？」
「……顔は写すなよ」
「分かった。英ちゃん準備して。Aはパソコンの準備宜しく」
「はい。/うぃー！」
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沖田さくら(プロフ) - 佐久菜さん» コメントありがとうございます！一気見して下さったんですか？！嬉しいです！楽しんで読んで頂ける様、これからも頑張ります！ (2020年5月2日 9時) (
レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)
佐久菜 - めっちゃ面白いです！つい一気読みしてしまいました笑これからも頑張ってください！ (2020年5月2日 6時) (レス) id: e5ff1d5bd2 (このIDを非表示/違反報告)
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