story38 「キス」 ページ39
〜マックスsude〜
俺の方へと駆け寄ってきたAは、何故か強引に俺の膝の上へと座ってきた。
「おいおい何だよ！暑苦しいなー！」
「そんなこと言わないでよ、ダーリン！」
「誰がダーリンだよ、気色わりぃ！」
笑い声をあげるAだけど、離れるつもりは無いらしく、そのまま俺の顔をずっと見ている。
「マジでどうした、お前」
「いや、ちょっと覚悟決めてた」
「覚悟って何の…‥」
Aの目線が、帰る為出口へと向かうチャーリー達の方に向いた。
そこには、見送りをするのかアッシュも居る。
あれが一体何だって言うんだ。
普通の見送りじゃないか。
コイツ、また俺を茶化してんな。
「茶化しなら、よそでやれ！」
「いいから見てなよ！茶化しじゃないから！」
軽く溜息をついて、言われた通り帰る四人の姿を見ていると。
「大丈夫、すぐ出られるよ」
「あぁ、今日は来てくれて嬉しかったぜ、英二。今度は一人で来いよ、な？」
アッシュが少年の髪に触れ、優しい笑顔を見せた。
そして、少し間を置いた後、アッシュと少年の唇が……
「えぇぇえ！！？？」
「あはは……」
触れ合いどころか、舌まで入れるという熱いキス。
俺は目を何度もパチクリさせながら、今見ている光景を疑った。
Aが言ってた覚悟ってこれのことか……
俺の膝に乗るAを見ると顔を俯かせ、唇を噛みしめている。
もしかしてコイツ、本気でアッシュのこと……
「A……」
「マックス、ちょっと我儘聞いてくれない？」
「我儘？」
「今日、今までに無い程マックスに甘えると思うんだけど、俺がお願いしたこと全部きいて欲しいんだ」
「はぁ？！なんで！」
「借りは絶対、此処から出たら返すから！お願い！」
俺の肩を掴みながら必死にねだってくるA。
少し涙を溜めたその瞳を見ていると嫌だとは言えそうにない。
「はぁぁ、今日だけだかんな」
「うん！マックス、サンキュー！」
そう言って俺の首に抱きついてきたA。
本当に19歳かよ。
餓鬼みたいなその行動に、俺の落ちていた気持ちも少しは明るくなった気がした。
「じゃ、まずは俺を抱っこして此処から出ましょー！」
「はぁ？！何でだよ！自分で歩けるだろ！」
「全部きいてって言ったじゃん。男に二言は無いだろ？」
いや、これは餓鬼っていうより悪魔だわ。
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沖田さくら(プロフ) - 佐久菜さん» コメントありがとうございます！一気見して下さったんですか？！嬉しいです！楽しんで読んで頂ける様、これからも頑張ります！ (2020年5月2日 9時) (
レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)
佐久菜 - めっちゃ面白いです！つい一気読みしてしまいました笑これからも頑張ってください！ (2020年5月2日 6時) (レス) id: e5ff1d5bd2 (このIDを非表示/違反報告)
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