story37 「面会」 ページ38
〜貴方side〜
「A！大丈夫か？！」
「A！！」
「お、伊部ちゃんに英二！ご機嫌麗しゅうございます」
今日は、伊部ちゃんや英二、チャーリーが俺たちに会いに来てくれた。
久しぶりに顔を見るけど、元気そうで本当に良かった。
「いや、何処の貴族婦人だよ。お前」
「アッシュ！え、此処から出たらお金持ちのお嬢様を口説き落とすため今から特訓しようと思っててさ！」
「無理だから止めとけ」
「無理だって決めつけんなよー！」
四人で同じ席につき、他愛もない話を始める。
俺の隣にはアッシュ。
前には英二と伊部ちゃん。
久しぶりの顔ぶれに緩む頬が引き締まらない。
「でも、よく来てくれたな英二」
「君が会いたいって言ってるって聞いて嬉しかったよ」
そんなこと言ってたんだ。
まぁ、アッシュは英二のこと大好きだもんな。
今は馬鹿みたいなこと言わずに黙っていよう。
でも、二人の姿を見てるのも嫌だと思ってしまう自分も居て、俺は伊部ちゃんの方に体を向けた。
「伊部ちゃん、スキップは元気？」
「あぁ。今日も一緒に来たいと言っていたんだが、流石に今の状況じゃ難しくてな」
「だよねー」
そう言って話をしていると、立ち上がったアッシュが伊部ちゃんに声をかけた。
「そういえば、伊部さんアンタまだ写真撮ってるんだって？俺の仲間どうしてる」
「実は危なくて近づけない状況でね」
「今、一番幅を利かせているのが、あのオーサーらしいんだ」
「クソッ！あの卑怯者め」
そんな話をしている間に時間は過ぎ、マックスと話を終えたチャーリーが二人を呼びに来た。
後ろで一人座るマックスは神妙な面持ちをしている。
確かこの後だったはずだ、俺が一番見たくない場面は。
「二人とも来てくれてありがとな！何か分かんねーけど、拗ねてるマックスを励ましてくるわ」
「そっか、Aくれぐれも気を付けてね」
「体は壊さないようにな」
「早く出られるよう、こちらも最善を尽くすから」
「おうよ！二人ともサンキュ！チャーリーも無理だけはすんなよ！じゃあな！」
二人とハグをし、チャーリーとも握手を交わした俺は、そのままマックスの元へと向かった。
分かっていても、出来るだけ離れた所に居たい。
見たくないと目を背ける事は、間違っているのだろうか。
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沖田さくら(プロフ) - 佐久菜さん» コメントありがとうございます！一気見して下さったんですか？！嬉しいです！楽しんで読んで頂ける様、これからも頑張ります！ (2020年5月2日 9時) (
レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)
佐久菜 - めっちゃ面白いです！つい一気読みしてしまいました笑これからも頑張ってください！ (2020年5月2日 6時) (レス) id: e5ff1d5bd2 (このIDを非表示/違反報告)
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