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story22 「目覚め」 ページ23

〜貴方side〜
体が重たい、全身が痛い。




朦朧とする意識の中でアッシュが俺の名前を呼んでくれている気がした。






早く起きなきゃ。






アッシュが心配だ。傍に居たい。






「…ぅう…う」




重たい瞼を開くと、初めに見えたのは白い天井だった。





「此処は……」

「目を覚ましましたか?」






薬品の匂いが鼻につく空間で、視界に映っていた白い天井が綺麗なお姉さんへとチェンジされる。





「うわぁ、綺麗」

「ふふふ、ありがとう。体の痛みなどはどうですか?」

「んー、大丈夫そうかな?」





お姉さんの姿と、この部屋の様子を見るに此処は病院。




俺はどれだけ眠っていたんだろうか……。







「まだボーっとするみたいね?先生を呼んでくるから待っててくれる?」

「はーい!綺麗なお姉さんの仰せのままに」







何て軽口を叩いたあと、俺は重たい体を無理やり動かしてベッドを抜け出した。





一目で良い。




アッシュの顔が見たい。






何処の病室かも分からないのに、廊下を歩き出した俺は運の良い事に、ある一室に英二が入っていく姿を見つけた。






あそこか。





近くまで行き、扉を開けようと手を伸ばす。






でも、





「見事なジャンプだったよな。お前にあんな特技があるなんて思わなかったぜ」








俺と話す時よりも明るいアッシュの声色に俺は手を止めた。






邪魔しちゃいけない。





アッシュは英二と居る時が一番好きなんだ。






一番安らげるんだ。






俺に二人の時間を邪魔する権利何てない。






分かっているのに、心の中に今まで感じた事の無い様な痛みが走る。







離れよう。






此処に居たらダメだ。







俺は二人に気づかれない様、そっと病室の前から離れた。








部屋に戻ると、案の定綺麗なお姉さんが怒りながら近づいてきた。






「待っててと言ったでしょ!」

「ごめんごめん、トイレ行きたくなっちゃって」

「本当に……先生が来てくれたから、しっかり見てもらって!」

「はーい!」






白衣を着たドクターに体を見て貰い、治療の説明と体の状態を聞いた。





俺の腹部には銃弾が残っていて、それが運よく止血になっていたらしい。





そんなことあるのか?と思ったが疑うのは得意じゃないから止めておこう。




そして、あと少し病院に運ばれるのが遅かったら俺は死んでたそうだ。




なんでって?





それは勿論、出血多量でらしい。

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沖田さくら(プロフ) - 佐久菜さん» コメントありがとうございます!一気見して下さったんですか?!嬉しいです!楽しんで読んで頂ける様、これからも頑張ります! (2020年5月2日 9時) (レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)
佐久菜 - めっちゃ面白いです!つい一気読みしてしまいました笑これからも頑張ってください! (2020年5月2日 6時) (レス) id: e5ff1d5bd2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沖田さくら | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年4月28日 22時

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