story2 「転生」 ページ3
「あのさ、僕神だって言ったよね？」
「言ったな」
「君が願いさえすれば何でも叶えてあげられるよ」
俺と神様の周りで流れ続けるアニメの映像。
俺は映像と神様を交互に見ながら思考を巡らせる。
それは、憧れの彼に会えるってことか？
彼の力になれるチャンスがあるのか？
その機会を俺に神様が与えてくれるのか？
「本当に、願えば叶えてくれるのか？」
「まぁ、向こうに行けば君の努力や頑張りも必ず必要だけど君が諦めていたアニメの中の彼に会うチャンスは作ってあげられるよ」
「願えば……アッシュに会える」
今まで神様に何かを願うことなんてなかった。
だって願うほど叶えたいことが無かったから。
でも、
「神様、俺に彼の傍に行くチャンスをくれ」
「やっとイイ目になったね。いいよ、チャンスをあげる。その代わり、僕と一つ約束をしてほしい」
「約束？」
「難しいことじゃないよ。僕は今までの君の生き方には納得していない」
神様はもう一度指をパチンと鳴らし、アニメの映像が今までの俺の映像へと変わった。
どれもこれも、面白みのない作業のような毎日の映像ばかり。
「君は自覚が無かったのかもしれないけど、君の中にはお兄さん達にも負けない色々な才能があった。なのに、平凡に生きることだけを考えていた君は努力を一度もしなかった。」
確かにそうだ。
努力何て面倒くさい。
求められてもいないのに、結果を出す必要がない。
ずっとそう思って生きてきた。
「だから僕は、次の世界では君に努力やチャレンジ。そして、誰かに支持されるんじゃなく自分の意志で頑張ってほしいと思ってる」
「自分の意志で……」
「うん。それが約束出来るなら君にチャンスをあげるよ。どうする？」
努力。
チャレンジ。
自分の意志で行動。
どれも今までやった事の無いことばかりだけど、それでも彼に会うチャンスがそれで得られるなら俺は……。
「やる。努力でもチャレンジでもやってやる！これからは、自分の意志で自分の道を切り開いてやるよ」
「そうこなくっちゃ！」
ニコッと笑った神は、つま先で地面をコンコンと鳴らした。
すると、俺の横に白く輝く扉が現れ、真っ暗だった風景が花畑へと変わった。
「頑張ってね。君の第二の人生、後悔の無いように」
その言葉を最後に俺の意識は光の中へと包まれた。
story3 「努力の積み重ね」→←story1「初めから」
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沖田さくら(プロフ) - 佐久菜さん» コメントありがとうございます！一気見して下さったんですか？！嬉しいです！楽しんで読んで頂ける様、これからも頑張ります！ (2020年5月2日 9時) (
レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)
佐久菜 - めっちゃ面白いです！つい一気読みしてしまいました笑これからも頑張ってください！ (2020年5月2日 6時) (レス) id: e5ff1d5bd2 (このIDを非表示/違反報告)
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