出逢いは引力、そして抱いたこの想い (ページ10)

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お互いの労りページ10

バンバ「ただいま戻りました。」

俺が家の扉を開けると、真っ先に母さんが出てきた。

母「バンバ、お帰り！疲れたでしょ？

頑張ったご褒美にバンバの好きなもの作ったわよ～。

あ、それともお風呂かしら？

そうそう！関門試験は？どうだった？？」

バンバ「まず母さん、身体を労われと何度言ったら…。

身体弱いのだから…。」

母「もー！

最難関の関門試験終えて帰ってくる息子を
ぼーっと呑気に待っていられますか！

心配で仕方なかったのよ？

私のことより、バンバよっ…コホコホ。」

母さんが矢継ぎ早にそう言ってすぐに咳をする母さん。

母さんは生まれつき身体が弱い。

それでも、こんな俺を生んでくれた。

申し訳ないと思いもあるが、
それ以上に偉大で誇らしいと思っている。

バンバ「とにかく、話は後だ！

ずっと立ってると、母さん大変だろう？

父さん中にいるのだろう？中へ入ったら話す。」

母「そうね…。父さんもバンバの帰りを待ってたわよ。」

そう言う母さんに連れ添っていると急に…。

フラ…

バンバ「母さん？母さん！？」

あんな明るい笑顔を見せてくれていた母さんが突然、
俺の視界から消えた…。

その瞬間頭が真っ白になった。