緊迫の瞬間 ページ8
試験官「これより、結果を発表する！
合格者の名を申す。呼ばれた者は前へ。」
試験を終えたと言うホッとした雰囲気から一転、
試験官の声が会場全体に響き、一気に緊張の域に。
試験官は淡々と合格者の名を挙げる。
関門試験の最終的な合格は全ての種目をクリアして且つ、
マスター直々の判定により、決められる。
風の噂だが、マスターの判定が合格点の大半を占めるそうだ。
と言うことは、マスターがどこかで俺の型を見てたと言うことか…。
試験官が名前を読み上げて、最後に…。
試験官「＿＿＿＿、＿＿＿＿、バンバ。以上だ。」
なっ…。よば…呼ばれた！
俺は、合格したのだ。
日々の鍛錬がマスターに認められたと言うことか。
こんなに名誉なことはない。
家族にも、ミオ姉さんにも嬉しい報告ができるぞ。
さて、合格したとなると、
次に気になるは俺が師事するマスターだ。
一体誰が俺の技量を認めてくれたのだろう？
試験官が合格者たちが師事するマスターを読み上げる中、
俺はそんなことを考えていた。
そして、ついに俺の番。
試験官「バンバよ、
威風の騎士『マスターブラック』に師事することを認める。」
バンバ「マスター…ブラック！？」
『マスターブラック』と言う名前を挙げられた瞬間、
周りがざわついた。
『マスターブラック』はこれまた風の噂だが、
マスターの称号を与えられても今まで一切弟子を取らなかったと言う。
だから、『未知のマスター』と言う異名もあったくらいだ。
何故そのようなお方が…。
そして、その直後俺はさらに驚愕の事実にたどり着く。
それはマスターブラックと対面の時。
俺に近づく姿…、見覚えがあった。
しかも、関門試験が始まる前。
バンバ「こ、これは…。」
ブライト「これはこれはバンバ、先程はどうも。
ブライト改め、『マスターブラック』だ。」
バンバ「なっ…。マスターブラック…だったのか…？」
またいつか出会うのではと思っていた相手が、
なんとマスターブラックだったのだ。
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