敵はドルイドン？ ページ22
ソウリュウさんと臨む敵との対戦。
俺は全力で敵に向かって行った。
子どもと言われても何のその。
そして、あっという間に最前線。
リュウソウ族としての使命で動いたのか、
それとも本能で動いたのかわからないくらいに
がむしゃらだった。
一方、敵側は予備軍だったのか、
一気に軍勢が弱まったことを悟ると退却していった。
バンバ「終わった…か……。」
ソウリュウ「いや、恐らくまだだ。
"デーボス軍"は、また力を付けて戻って来るだろう。」
バンバ「え？ソウリュウさん。
あの敵は、ドルイドンではないのか？」
ソウリュウさんの口から出たのは、"デーボス軍"と言う言葉。
会話の流れから、敵の名前だとわかったが、
ドルイドン以外にも、この地球の平和を脅かす存在がいるのか？
一方のソウリュウさんは俺の質問に
目を見開いたように驚きつつも、しっかり答えてくれた。
ソウリュウ「ドルイドン…？
その名は存じ上げぬが、今向かった敵は、デーボス軍と言う軍勢だ。
遥か太古の地球の海に封印された存在であったが、
億千年の時を経て、封印が解かれてしまい、
また我ら人間が地球を守るべく戦うことになったのだ。」
俺はそのことを聞いて、驚きを隠せなかった。
地球を脅かす存在がドルイドンの他にもいたとは…。
しかも、今まで地球の海に封印されていた…だと？
これは、リュウソウ族の歴史にも刻されていない事実だ。
ドルイドンが地球から一度姿を消し、確か、しばらくは平和であった。
そして、我らリュウソウ族は
「帰って来る」と残して出ていったドルイドンに
迎え撃つ力を蓄えるために俺らがいる村に移った。
その間にそのデーボス軍とやらが復活して、
地球の平和を脅かしている…。
そう言った、流れだろうか。
バンバ「くっ…。」
ここはリュウソウ族の村とは別世界。
しかし、この地は地球上であることは間違いない。
俺は、地球を守る存在であるのに、
村にいては知りえることはなかった事実に
何故知らなかったのかと言う悔しさで思わず手を強く握った。
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