目の前の人は一体…。 ページ18
目の前にいる人は、首を傾げながら、
不思議そうに俺を見つめていた。
そして、口を開いた。
？「うぬは珍しい身なりをしているな。南蛮人か？」
バンバ「ナンバンジン？俺は…。」
？「おぉ、うぬはこの国の言葉を話せるのか。
私は南蛮の言葉を知らない故、同じ言葉で安心したぞ。」
そう言って、安堵の表情を浮かべる人
え、この国…？この服が珍しい？
この服はリュウソウ族にとっては普通だが…。
逆に話しかけてくれる人の着る服の方が、
俺にとっては斬新なのだが…。
そして、言葉が同じ？
待て待て…。状況把握が追い付かない。
バンバ「うっ、いた……。」
早く思い出そうとしたのがいけなかったのか、
急に俺の頭がズキンッと痛くなった。
そして、混乱すればするほど、頭が痛くなる…。
？「うぬ取り乱すな。落ち着け。
うぬを取って食ったりしない。安心してくれ。
倒れる前の記憶が無いのなら、ゆっくり思い出していけばよい。」
バンバ「あ、あぁ…。申し訳ない。」
その人は、俺の背中をさすってくれた。
彼は、冷静に物事を見る顔しているが、
さすってくれる手はとても温かかった。
やっと、落ち着いて、今度は俺から話しかけてみることにした。
まだ少し警戒しながらだが…。
バンバ「あの…、お、俺はバンバ。
あ、貴方は…。」
？「あぁ、うぬはバンバと申すか。
失礼。私としたことが名前を言うのを忘れておったな。
私は…。」
その人が名前を言おうとした矢先、こちらに向かってく足音がした。
そして、部屋の扉が開き…
？？「只今戻ったでござる！
助けた子ども、目覚めたでござるか！？」
？「あぁ…。ったく、相変わらず間が悪いな。」
語尾に特徴ある男の人が部屋に入ってきたのだ。
ん？助けた…"子ども"！？
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