マスターに促されて… ページ13
バンバ「はぁ…はぁ……。」
俺の技量を見たいと、マスターであるブライトさんと剣を交えた俺。
ブライトさんの身の軽さに俺は圧倒されていた。
ブライト「こんなもんだったのか？お前の剣は。
関門試験の時より、キレ無くなってる気がするが？」
バンバ「……。はああぁ！！」
ブライト「っ！甘い！！」
バンバ「うっ…。」
マスター…いや、ブライトさんの攻撃に思わず目を瞑った。
何も痛みもないと思って、ゆっくり目を開くと、
ブライトさんの剣が、俺の眉間のところに寸止めであった。
ブライト「一本だな。」
バンバ「くっ……。強い…。」
ブライト「当たり前だ。伊達にマスターをやってるわけではない。
弟子のお前なんかに負けるわけないだろう。
まだまだ、俺を越えようなんざ無理だ。」
確かに…、俺の技量は到底マスターの技量には及ばない。
俺の日々の努力が無駄だったと言うわけではないが、
このレベルではまだまだ地球を守ることはできない…
と言う、無力さと悔しさを覚えた。
俺が拳を握りしめていると…。
ブライト「ほら、立てバンバ。」
バンバ「ブライト…さん。」
ブライト「さん付けか…。まぁ、いいか。
バンバの専売特許だ。(笑)」
ブライトさんは俺に手を差し伸べてくれた。
言葉に甘えて立つと、そう言って控えめに笑った。
そして、すぐに真剣な顔に戻ると、このようなことを聞いてきた。
ブライト「ところでバンバ、
関門試験から久方俺と会うまでの数日間、何か心境の変化があっただろ？」
バンバ「え…。と言いますと…？」
心境の変化…。そんなのあったか…？
ブライト「自覚がないのか？
その心境の変化が俺の剣の動きを鈍くしている。」
心境の変化…か。
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