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あの日先輩と話してから、何故だか悪い夢を見なくなった。
背筋を伸ばして歩けるようになった。
怖いものが、一つ無くなった。
見えなかったものが見えるようになり、聞こえなかった声が聞こえるようになったのだ。
「A、今まで避けててごめん！俺等昨晩話し合ったんだけどさ」
数週間ぶりにエース、デュースに声をかけられる。
後ろには仁王立ちのグリムもいた。
「で、お前があんな事するわけないって気づいたんだ。今更許してくれるかわからないけど…」
二人は土下座せんばかりに頭を下げた。
『わかってくれればいいの。ありがとう、信じてくれて』
彼らさえ信じてくれるなら、あとはなにも要らない。
『うわっ？！』
モストロラウンジでのバイト中、突如として何かが迫ってきた。
ぶつかる、そう思って咄嗟に目をギュッと瞑った。
グシャッッ
「
目の前に出現した魔法障壁から、卵白が滴り落ちる。
『アズール先輩…！？守ってくれたんですか…？』
「仮にも貴女は従業員ですので。ご無事ですか？」
あまりの驚きに必死に頷くことしかできない。
「小エビちゃんも恨まれてるねぇ〜」
「お客様は裏で僕らとオハナシしましょうね？」
双子に引き摺られてゆく天使の
コンコンッ、とガラスが叩かれる音がする。
「人の子よ、お前は生き物を徒に傷つけるか？」
『え？？なんて？？？？』
自室の窓から、立派なツノが話しかけてきた。
普通なら絶叫レベルのホラー絵面だが、もう慣れた。
窓を開けてやると、はっきり声が聞こえるようになった。
「お前は生き物を徒に痛めつけるか、と聞いた」
ツノ太郎も私を疑っているのだろうか、心がキュッと苦しくなる。
『…しないよ。そんなこと』
「そうか、なら良かった」
随分とあっさりした返事だ。
『信じてくれるの？』
「お前が僕に嘘をつくはずがないだろう？」
『へへ、そうだね。……あとここ二階だよ？浮いてるの？それとも足が長いの？」
先輩の言う通り、味方は確かに存在した。
この世のありとあらゆる罵詈雑言を煮詰めたような罵りにも耐えられる気がした。
「貴女みたいな愚図なんて、いてもいなくても変わらないわよ」
悪意がむき出しにされたヘレナの目は、目を凝らせば天使のそれなどではなかった。
ラッキーアイテム
糸杉
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Matyu(プロフ) - るいさん» コメントありがとうございます〜どうかグリムを抱きしめてやって下さい！最悪のシュラウド、最高ですよね。 (4月27日 7時) (
レス) id: 804f68e71a (このIDを非表示/違反報告)
るい - グリムー！！！！ひとりぼっちじゃないよー！！！監督生がいるよー！！！でもイデア先輩も最高だなー (4月27日 5時) (レス) @page25 id: b34786daa2 (このIDを非表示/違反報告)
Matyu(プロフ) - 水豚さん» とても光栄なお言葉です！ヤンデレ風味のシュラウド、良いですよね。こちらこそ、読んでくださりどうも有難うございました。 (2月26日 17時) (レス) id: 7b0c655599 (このIDを非表示/違反報告)
水豚 - やばい、性癖に刺さったァ、全私が喜んでいる…。こんなに素晴らしい小説、タダで読めるなんて…。ありがとうございました。 (2月26日 2時) (レス) @page25 id: 1de28648f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Matyu | 作成日時：2024年1月12日 19時
