銀魂 真選組の天涯秘蔵 【完】

９５話＊ ページ45

沖田「てめぇを守ってくれる薄っぺらい壁どもはもういねェ。大人しく斬られろよ。

………その顔の傷、Aにやられたんだろ。
三下にはお似合いだな」


なんかいつも以上に毒吐くな、俺。Aの前じゃこんなこと言わねェのに。
よっぽどこいつにイラついてるか、それともさっきから携帯片手にずっと泣いてるAの電話相手が気に食わねェのか。

どっちにしろ、こいつ斬って二人で帰ればおさまる。


あぁ、あとこいつに言っておきてぇ事があったんだ。

「あれだけの手勢があっさりとね、ますます警察に見えないね君は。

Aに剣を教えたのも君だろ？
礼を言うよ」

…勝ち目ねぇの気づいてんのになんでこんなに余裕なんだ。気味が悪りィや。
それでも、こいつがこの状況を打破できるようには見えない。

沖田「…最後に言うけどよォ。


Aはてめぇなんぞの為に剣を覚えたんじゃねェ。

普通、隊士でも毎日やらねぇような稽古したのも、全部母さんの為なんだよ。

俺はそんな気持ちを踏みにじったてめぇが許せねェ」


一気に間合いを詰めて、奴の頸動脈に刀を入れる、すんでの所で…



土方「そこ斬るのはやめとけ。

こいつの血がAにまでかかんだろ」


いちいち癪にさわる野郎の鞘で抑えられた。
しかも野郎……っ！


土方「過激派攘夷党、暁組幹部

国家反逆罪、および傷害罪で逮捕だ。

事情聴取後まで余命が延びてよかったな」


一番いいところ持ってきやがった…！
何かっこつけてんだ土方コノヤロー。
ヤベェ、こいつの頸動脈斬りそうだ……

９６話＊→←９４話＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す