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89話* ページ39

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A「…ハァ…ハァ…ごほっ……」


痛い。
体中が痛くてしょうがないよ。

あれから数分、半分くらいかな…考えなしに突っ込んできた男を斬った。

後の半分は冷静なのか、こっちの体力が無くなるのを待ってる。

息が切れて苦しい。
空気を吸おうとしてもから回ってさっきから浅い呼吸しかできていない。

「そろそろ限界だろう?

いい加減諦めたらどうだ。

本当に死ぬぞ」

ずいぶん言うじゃない。
そこまで追い詰められてるのも本当か…

A「……最後だと思って…ハァ…聞いていい?」

「言ってみろ」


あなたは、

A「お母さんを…愛していましたか?」


ー「…………。」


はい、と言って。
嘘でもいいから当たり前だ、と。




「いいや?

愛してたことなんて一瞬も無いさ。


さっきも言ったが、お前さんをどこぞに捨ててきた奴だったからなぁ。


良いところなんてお前を産んだくらいか?
元旦那が死んだから遺産目当てだったしな」



やめて…それ以上何も言わないで…!
そんな言葉が聞きたかったんじゃない。

耳を抑えても聞こえてくる高笑いが全身の力を小さくしていく。
握っていた刀を落とす。
そのまま膝をついてしまいそうだった。

もういい…からお母さんが、可哀想…!

乾いていたはずの涙が雫となってまた頬を伝う。


「また泣くのか?

本当お前はあの女に弱いな。
大事か?自分を捨てたのに」


違う
お母さんを恨んだり、嫌ったことなんかない。
やめてよ、もうやめて。
男と一緒になって笑う取り巻き達。

抑えきれずに地に着く自身の膝を恨んだ…
助けて…

「ああ、心配するな。Aのことは愛してるよ。
お父さんのために強くなってくれたんだろ?
全く、最近珍しい親孝行娘だ!」






助けて…







「ずいぶん言ってくれんじゃねェか、クソ野郎。

人の妹に何してんだくれてんだよ。
死ぬ覚悟はできてんだろうなァ?」









助けて、お兄ちゃん……

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氷翠 - 主人公と沖田のその後がみたいです! (2014年11月25日 16時) (レス) id: 44dcaf24ac (このIDを非表示/違反報告)
龍騎叶(プロフ) - いえいえ^^ 次回作めちゃくちゃ期待していますねwww (2014年11月19日 16時) (レス) id: ca62345b73 (このIDを非表示/違反報告)
遊火(プロフ) - 龍騎叶さん» ありがとうございます!コメントくださりありがとうございました。おかげで完結させていただきました*\(^o^)/* (2014年11月18日 22時) (レス) id: 406c9bc99a (このIDを非表示/違反報告)
龍騎叶(プロフ) - 完結おめでとございます^^ (2014年11月18日 10時) (レス) id: ca62345b73 (このIDを非表示/違反報告)
龍騎叶(プロフ) - 遊火さん» 人気すごい高いですよね (2014年11月18日 10時) (レス) id: ca62345b73 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:遊火 | 作成日時:2014年9月20日 18時

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