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79話* ページ29

Aside

一人、二人……いやもっとか。
恐らく墓石に隠れてはいるがもっと沢山いる。

背中越しに感じる多勢の気配に神経を研ぎ澄ます。


にしても、あの人たちいったい誰だろう。
敵意があるように見えなくもないが、私を斬ろうとする人なんているのか。

それとも、兄さんたちの敵か。


砂利を踏みしめる音が近づいてくる。
いっそのこと声をかけようか?

この広い墓地にいるのは私とそれを囲むこの多勢だけだろう。
私にいったい何の用だ。


墓前に供えた眼鏡を包みにしまう。
これ以上、これを傷つけられるのはごめんだ。
それに、相手の格好を見るからに、無事で済むとは思えない。



スッと立ち上がり、振り向くと同時に距離を置いた。


A「誰ですか?私まだ兄さんと話したいことがあるので用があるなら手短かに」


いつの日か、銀さんに初めて会った時もこんな様子だったのか。
笑っていなく、地に着く位に低い声。

用と言っても、相手方は刀に手をかけている。
今にも斬りかかって来そう。


「まあまあ、落ち着こうや。お互いそんな殺気立ってたらダメでしょうに」

どこから出てきたのか、男たちが間を空けて一人の男が姿を見せた。


格好、態度からしてここにいるその他多勢とは違うんだろう。

「せっかくの再会だ、仲良くいこうぜ。なあ、A?」


妙に親しげに話しかける男。
変だな、どこかで会ったことでもあるのか?
冷やかな目線を送り続けていると、再度口を開く。


「そんなに睨むんじゃねぇよ。ま、再会つってもこれが初めましてだがな」


A「……あなた、誰?用があるなら手短かにって言った」


この男たちから向けられる視線は耐え難いもので、一刻も早く帰りたかった。
私を取り囲む輪が先ほどよりも狭まっている。
簡単に帰す気は無いらしい。

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氷翠 - 主人公と沖田のその後がみたいです! (2014年11月25日 16時) (レス) id: 44dcaf24ac (このIDを非表示/違反報告)
龍騎叶(プロフ) - いえいえ^^ 次回作めちゃくちゃ期待していますねwww (2014年11月19日 16時) (レス) id: ca62345b73 (このIDを非表示/違反報告)
遊火(プロフ) - 龍騎叶さん» ありがとうございます!コメントくださりありがとうございました。おかげで完結させていただきました*\(^o^)/* (2014年11月18日 22時) (レス) id: 406c9bc99a (このIDを非表示/違反報告)
龍騎叶(プロフ) - 完結おめでとございます^^ (2014年11月18日 10時) (レス) id: ca62345b73 (このIDを非表示/違反報告)
龍騎叶(プロフ) - 遊火さん» 人気すごい高いですよね (2014年11月18日 10時) (レス) id: ca62345b73 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:遊火 | 作成日時:2014年9月20日 18時

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