銀魂 真選組の天涯秘蔵 【完】

６６話＊ ページ16

……。
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はいけい、母上さま
いかがおすごしでしょうか？
おからだに気をつけて笑っておられるでしょうか。

私は、兄さんたちといっしょに毎日笑っています。
さいきん教えてもらった字も上手になってきました。全て兄さんたちがわかるまでつきあってくれます。

いちばん年のちかい兄さんには、けんじゅつを習っています。いつか兄さんよりも上手くなりたいです。

そして、私が男の人より、兄さんたちより強くなったらきっと母上といっしょに……


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沖田「なぁにやってんでェA。稽古するぞ」

A「総悟お兄さん？いまお母さんに手紙を書いてたの」

沖田「手紙って…。A、手紙は宛先がわからないんじゃ届きやしませんぜ」

A「…そう、だよね……」

沖田「……貸しなせェ。兄ちゃんがいつか届けてやる」

A「本当⁉︎お母さんに届くの？」

沖田「もちろんでさァ。その代わり毎日稽古するんだぞ」

A「うん！早く道場に行こう！」



……。

およそ50通にも及ぶ手紙。
宛先部分だけが白紙の手紙は、ずっと押入れの中でくすぶっている。
もう、誰も存在すら覚えていないかもしれないが。

俺はずっと覚えてる。
今も、変わらずに宛先を探しながら。

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