銀魂 真選組の天涯秘蔵 【完】

５２話＊ 修正 ページ2

どうやら総にぃは近藤さんを車両の連結部分を離して前方に逃がしたらしい。
伊藤も向かったようだけれど、トシにぃが来たのを確認した後だったらしい。

沖田「もったいねェ。なんで切っちまったんですかィ…髪」

多少の息切れとともに毛先もバラバラの短い髪の毛をいじりながら聞いてきた。

A「長かったら変に思われるし、やっぱりそれなりの覚悟が必要だったからさ」

沖田「だからAは変なとこ律儀なんでさァ」

ため息交じりにぼやく総にぃに言い返したいところだが、肩を貸している状態でそれは酷だった。私も左腕の感覚が徐々に無くなって来ているが、総にぃの疲労に比べたらかなり楽だ。

ゆっくりと連結部分まで歩き、扉をぶち破いた
そこには新八さんに神楽ちゃんとトシにぃ、近藤さんがいた。

沖田「近藤さん、早くこっちに。
ちぃと働きすぎやしたし、不良娘が二度と怪我しねぇように稽古つけてやんなきゃいけねぇ。
残業代と有給出ますよね？」

近藤「総悟⁉︎それにAちゃん、なんでいんだ？」

A「ちょいと成り行きで。外出禁止でもなんでも受けるよ。みんなで帰ったらね」

左半身の痛みで少し顔を歪めながら精一杯笑った。

土方「俺が是が非でも経理課にかけあってやる。ついでに局内総出でそこの妹しごいてやろう」

トシにぃの言葉に少々顔をしかめたが、それも全部みんなで帰ったら。

安堵の表情を浮かべてはいるが、腕の出血があまり止まらない。止血しても今はもう剣を握れないかもしれない。

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